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範囲
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はんい
ふりがな文庫
“
範囲
(
はんい
)” の例文
旧字:
範圍
俗官
(
ぞっかん
)
汚吏
(
おり
)
はしばらく
擱
(
さしお
)
き、品行正雅の士といえども、この
徳沢
(
とくたく
)
の
範囲
(
はんい
)
を脱せんとするも、実際においてほとんど
能
(
よく
)
すべからざることなり。
旧藩情
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
そのうえに、博士の書いてある説明は現代において、普通に知られている
理学
(
りがく
)
の
範囲
(
はんい
)
をかなりとび出していて、
解
(
かい
)
することがむずかしい。
金属人間
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
要するに
普通
(
ふつう
)
世間に行き
亘
(
わた
)
っている
範囲
(
はんい
)
では、読み本にも、
浄瑠璃
(
じょうるり
)
にも、
芝居
(
しばい
)
にも、ついぞ
眼
(
め
)
に
触
(
ふ
)
れたものはないのである。
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
白石の思想は一見平凡にも単調にも思えるけれども、自分の
面目
(
めんもく
)
と生活とから生れでていないものは一つもなく、しかもその
範囲
(
はんい
)
においては
星座
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
私
(
わたし
)
は
危険区域
(
きけんくいき
)
の
線
(
せん
)
をこえない
範囲
(
はんい
)
でよくさう
云
(
い
)
ふ
風
(
ふう
)
な
悪戯
(
あくぎ
)
な
試
(
ため
)
しをするのであつたが、しかし
又
(
また
)
事実
(
じじつ
)
さうかも
知
(
し
)
れないと
思
(
おも
)
はれないこともなかつた。
微笑の渦
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
▼ もっと見る
抜き身の動くのは自由自在だが、その動く
範囲
(
はんい
)
は一尺五寸角の柱のうちにかぎられた上に、前後左右のものと同方向に同速度にひらめかなければならない。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
徳川
(
とくがわ
)
北条
(
ほうじょう
)
などという名だたる弓とりでさえも、その勢力
範囲
(
はんい
)
へ手をつけることができないばかりか、戦時でも、野武士の
区域
(
くいき
)
といえば、まわり道をしたくらい。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
各自の職務には
分限
(
ぶんげん
)
があって、その
範囲
(
はんい
)
を
脱
(
だっ
)
するをゆるさぬ、すなわち厳格なる境界を越えてはならぬ。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
処罰の
範囲
(
はんい
)
が最小限度に食いとめられ、自分たちはその
圏
(
けん
)
外に立ちたいという、無意識的な希望的観測から、自然、次郎というのっぴきならないらしい「犯罪者」と
次郎物語:04 第四部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
その
脈絡
(
みゃくらく
)
のていどや
統一
(
とういつ
)
の
範囲
(
はんい
)
は、もうすこしたってみねばわからぬが、とにかく一
部
(
ぶ
)
の
脈絡
(
みゃくらく
)
と
統一
(
とういつ
)
とはじゅうぶんみとめることができる。みょうな変人があったものだ。
箸
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
しかしそれに
凝
(
こ
)
ったにしても
到底
(
とうてい
)
女の
範囲
(
はんい
)
にまで進んで来ることは
出来
(
でき
)
なかろう。
女性の不平とよろこび
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
万人は親の子でなくて、親の親の親の親等広い
範囲
(
はんい
)
と関係があって、いわば天の子であり、その意味で、親そのものを
批判
(
ひはん
)
し、教育し、
是正
(
ぜせい
)
し、
攻撃
(
こうげき
)
しているものであることを感じる。
親は眺めて考えている
(新字新仮名)
/
金森徳次郎
(著)
もしこの上にメタセシスを許し、またA語の一子音に対すべきB語子音の
転訛
(
てんか
)
範囲
(
はんい
)
を拡張すればこれはさらに増加する。それがいかに増加するかは計算しようと思えばされるはずのものである。
比較言語学における統計的研究法の可能性について
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
下等士族の
輩
(
はい
)
が、数年以来教育に心を
用
(
もちう
)
るといえども、その教育は
悉皆
(
しっかい
)
上等士族の風を
真似
(
まね
)
たるものなれば、もとよりその
範囲
(
はんい
)
を
脱
(
だっ
)
すること
能
(
あた
)
わず。
旧藩情
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
「小愛というものだ。眼に見える
範囲
(
はんい
)
しか愛せない。それも、愛の遊び事という程度の——」
日本名婦伝:細川ガラシヤ夫人
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それから少年は町から町へ
漂泊
(
ひょうはく
)
することを覚えた。汽車にも乗せた人があるらしい。
奥羽
(
おうう
)
、北国の町にも
彼
(
かれ
)
の
放浪
(
ほうろう
)
の
範囲
(
はんい
)
は拡張された。それらの町々でも少年の所作に変りはなかった。
みちのく
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
本棚には、少年読物から哲学書まで、かなり広い
範囲
(
はんい
)
の本がならべてあった。絵の
鑑賞
(
かんしょう
)
に関する本も二三冊あった。恭一は午前の話を思い出して、先ずそのなかの一冊を引き出してみた。
次郎物語:02 第二部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
解決をするに
許多
(
あまた
)
の考慮をせねばならぬことであるから、ここで論ずる
範囲
(
はんい
)
でないけれども、だいたいにおいて個人なりあるいは私設会社がなすべき経済行動は、国家社会のためといわんよりは
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
むろんすべては運命が決定することであり、私自身の意志は、次郎がかれの日記に書いているように、運命にしめつけられた、せまい自由の
範囲
(
はんい
)
においてのみ動くことを許されるであろう。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
“範囲”の解説
範囲(はんい)
(出典:Wikipedia)
範
常用漢字
中学
部首:⽵
15画
囲
常用漢字
小5
部首:⼞
7画
“範”で始まる語句
範疇
範圍
範頼
範
範国
範意
範圍内
範実
範多
範宴