相違さうい)” の例文
いやなおひとにはおしやくをせぬといふが大詰おほづめのきまりでござんすとておくしたるさまもなきに、きやくはいよ/\面白おもしろがりて履歴りれきをはなしてかせよさだめてすさましい物語ものがたりがあるに相違さういなし
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
うしたからとて人並ひとなみではいに相違さういなければ、人並ひとなみことかんがへて苦勞くろうするだけ間違まちがひであろ、あゝ陰氣いんきらしいなんだとて此樣こんところつてるのか、なにしに此樣こんところたのか
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
しよあるいてはなしはしてもたらうなれど、られたは後袈裟うしろげさ頬先ほうさきのかすりきず頭筋くびすぢ突疵つききずなど色々いろ/\あれども、たしかにげるところられたに相違さういない、ひきかへてをとこ美事みごと切腹せつぷく
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ゆきちがへに三すけ此處こゝきたる白銀臺町しろかねだいまち相違さういなくたづねあてゝ、のみすぼらしきにあね肩身かたみおもひやりて、勝手口かつてぐちより怕々こわ/″\のぞけば、れぞしかとかまどまへしたるおみね
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
母御前はゝごぜ意地いぢわるにさからふやうのこときみとしてきに相違さういなけれどもこれだい一にこゝろがけたまへ、ふことはおほし、おもふことはおほし、れはおわるまできみのもとへふみ便たよりをたゝざるべければ
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)