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漸々
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よう/\
ふりがな文庫
“
漸々
(
よう/\
)” の例文
此の人も色々
遣
(
や
)
り
損
(
そこ
)
なって
損
(
そん
)
をいたして居りますが、
漸々
(
よう/\
)
金策を致しまして三千円持って仕入れに参りまして、春見屋へ来まして。
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
朝飯の準備が今
漸々
(
よう/\
)
出來たところと見えて、茶碗や皿を食卓に竝べる音が聞える。無精者の細君は何やら
呟々
(
ぶつ/\
)
子供を叱つてゐた。
足跡
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
もう川へ落ちたり田の中へ落ちましたりして、
漸々
(
よう/\
)
の事で
此方
(
こちら
)
まで参りましたが、何うか一晩お泊めなすって下されますれば有難い事で
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と
仇口
(
あだぐち
)
をきゝながら、がらりと明けますと、どん/\降る中をびしょ濡になって、利かない身体で赤ん坊を抱いて
漸々
(
よう/\
)
と縁側から
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
幸「どうか願います、お近いから近日柳島の宅へ一度来てください、
漸々
(
よう/\
)
此間
(
こないだ
)
普請
(
ふしん
)
が出来上ったばかりだから、種々誂えたいものがあります」
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
其の
書遺
(
かきのこ
)
した一通を新吉が一人で開いて見ますると、病人のことで筆も思う様には廻りませんから、
慄
(
ふる
)
える手で
漸々
(
よう/\
)
書きましたと見え、その文には
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と挨拶をしながら立って、戸棚の中を引掻きまわして、
漸々
(
よう/\
)
菓子皿を探して、有合せの最中を五つばかり盛って出し
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
どうも仕方がないから此の通り秋は
樵
(
きこり
)
をして、冬になれば
猟人
(
かりゅうど
)
をして
漸々
(
よう/\
)
に暮している、実に尾羽打枯らした此の姿で、
此所
(
こゝ
)
で逢おうとは思わなんだのう
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
難行苦行して漸く江戸へ着いた所が、頼る所もねえので
身
(
みい
)
投げて死のうかと思う所を助けられ、其の人の
家
(
うち
)
に十一年の間奉公をして、
漸々
(
よう/\
)
人になりやした。
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
お竹は
漸々
(
よう/\
)
に其の様子を察して、
可笑
(
おか
)
しゅうは思いましたが、また気の毒でもありますからにっこり笑って
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
今日は番頭に頼んで何んでもかんでもひけ前には屹度帰るからと云って、
漸々
(
よう/\
)
暇を貰って来たくらいだから、もう三年ばかりは何うしても来る事は出来ないので
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
奪取
(
うばいと
)
った三千円の金から身代を仕出し、
大
(
たい
)
したものになりましたのに引替え、助右衞門の
忰
(
せがれ
)
重二郎は人力を
挽
(
ひ
)
いて
漸々
(
よう/\
)
其の日/\を送る身の上となりましたから
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
其の内船は
漸々
(
よう/\
)
向河岸
(
むこうがし
)
へ着きましたが、勇助はまた泳ぎ付き、舷へ手を掛け、船の中へ飛上ろうとする処を、喜代松に水棹を以て横に払われ、バタリと倒れたが
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
其の晩は
寐
(
ね
)
まして、翌日立とうとするを彼是と引留められまして、昼少し過ぎに
漸々
(
よう/\
)
振切って出立しますと、
此方
(
こなた
)
は親子三人で
須賀川
(
すかがわ
)
の
堤
(
どて
)
まで送ってまいりました。
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
これを調べたいと思召したが、夫婦とも死んで居ります事ゆえ、吟味の手懸りがないので、深く心痛いたされまして、
漸々
(
よう/\
)
に幸兵衛が龜甲屋お柳方へ
入夫
(
にゅうふ
)
になる時
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と
漸々
(
よう/\
)
上総戸
(
かずさど
)
を明けて忍び足で中へ這入りまして、板の間から小兼は上りまして、手探りで探り寄ると、敷布団に手が障りましたから、ぴったり枕元へ坐りまして
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
漸々
(
よう/\
)
此の位に仕上げたから、これから私が楽をしようと思ってるに、
否
(
いや
)
も
応
(
おう
)
もあるものか、親の言葉を背く餓鬼ならば
女郎
(
じょうろ
)
にでも叩き売って仕舞います、
利
(
き
)
いた
風
(
ふう
)
な
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
音「若しえ、おまはん生憎今夜はお客が立込んでお話もできず居たんざますが、
漸々
(
よう/\
)
今客衆も
皆
(
みん
)
な帰ったから、まア/\緩くり話でもしましょうから、待ちなましよ」
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
土蔵を抵当にしまして、
漸々
(
よう/\
)
のことで利の食う金を借りて、三千円
資本
(
もとで
)
を持って出て参ったでがんすから、宿屋へ此の金を預けて
仕入
(
しいれ
)
をするのだが、滅多に
来
(
き
)
ねえから
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
その中をどん/\滑る路を
漸々
(
よう/\
)
と登りまして芝原へおやまを
引据
(
ひきす
)
えて、三人で取巻く途端、秋の空の変り
易
(
やす
)
く
忽
(
たちまち
)
に雲は晴れ、
木
(
こ
)
の
間
(
ま
)
を漏れる月影に三人の顔を
睨
(
にら
)
み詰め
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
介抱した
効
(
しるし
)
があって
漸々
(
よう/\
)
気がついて
私
(
わし
)
も悦ばしゅうございますが、決して心配をなさいますなよ
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
庵主を
訪
(
と
)
うのだよ…、手前どもは相州東浦賀の者でございますが、
今日
(
こんにち
)
漂流致しまして、
漸々
(
よう/\
)
此所迄
(
こゝまで
)
参ったので、決して
胡散
(
うさん
)
な者ではないから一泊願いとうございますが
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
此のお繼と二人三年越し巡礼に成って西国三十三番の札所を巡りまして、
漸々
(
よう/\
)
の事で
今日
(
こんにち
)
只今敵に逢いましたと存じまして、是へ参って承わりましても、貴方のお年は四十一歳
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
へい
番町
(
ばんちょう
)
の
栗橋
(
くりはし
)
様が
御当家様
(
こちらさま
)
は、
真影流
(
しんかげりゅう
)
の
御名人
(
ごめいじん
)
と承わりました故、
何
(
ど
)
うぞして御両家の内へ御奉公に
上
(
あが
)
りたいと思いましていました
処
(
ところ
)
、
漸々
(
よう/\
)
の思いで
御当家様
(
こちらさま
)
へお
召抱
(
めしかゝ
)
えに相成り
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
十一歳の時から
今日
(
きょう
)
まで剣術を覚えたいと心掛けて居りましたが、
漸々
(
よう/\
)
のことで御当家様にまいりまして、誠に嬉しゅうございます、是からはお剣術を教えて
戴
(
いたゞ
)
き、覚えました上は
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
斯う云う処にいらっしゃろうとは
些
(
ちっ
)
とも知りませんで、
昨夜
(
ゆうべ
)
も今日も
先刻
(
さきほど
)
までも貴方のお噂が
漸々
(
よう/\
)
重なって、ポンと
衝突
(
ぶッつ
)
かって此処でお目にかゝるなんてえのは誠に不思議でげすが
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
大小を六本
揷
(
さ
)
し、帯を三本締めるなど大変な騒ぎで、
漸々
(
よう/\
)
支度が整ったから、お國とともに手を取って忍び
出
(
い
)
でようとする
処
(
ところ
)
を、仲働きの女中お竹が、先程より騒々しい物音を聞付け
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と呼ぶ声が耳へ這入ったか、我に
回
(
かえ
)
って片手を
漸々
(
よう/\
)
出して茂之助の手へ
縋
(
すが
)
って
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
その階梯を降りまして
漸々
(
よう/\
)
手さぐりで参りますと、暫くの間廊下のようになって、先に広い斯う座敷の様な所で、廻りが杉戸のような物が二重に建って居りまして、中に人は居りますが
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と
袖
(
そで
)
を噛んだなりで泣き倒れましたが、暫くあって
漸々
(
よう/\
)
顔を上げまして
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と箸を二本
纒
(
まと
)
めて
漸々
(
よう/\
)
沢山捲き上げ、老女が
頻
(
しき
)
りに世話をいたして
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
女「いえ最う
過去
(
すぎさ
)
りました事で、今はもう諦めて仕舞いました、ト申すと何か不実なようでございますが、去る者日々に疎しとやらで、
漸々
(
よう/\
)
忘れてしまいましたが、深川の方に少々身寄が有りますので」
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
お筆は
漸々
(
よう/\
)
顔を上げまして
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
お筆は
漸々
(
よう/\
)
顔を上げまして
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
漸
常用漢字
中学
部首:⽔
14画
々
3画
“漸々”で始まる語句
漸々的