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我鳴
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がな
ふりがな文庫
“
我鳴
(
がな
)” の例文
酒場の主人らしいのや
東部
(
イースト・エンド
)
のごろつき然たるのが、汗と泡を飛ばしながら、白墨と財布を両手に握って、台の上から
我鳴
(
がな
)
り立てる。
踊る地平線:02 テムズに聴く
(新字新仮名)
/
谷譲次
(著)
そのあとはみんな勝手に、てん/″\ばら/\に好きなことを
我鳴
(
がな
)
り散らして、誰も他人の云うことなんぞに耳を傾ける者はなかった。
少将滋幹の母
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
と下に
簇
(
むらが
)
っている男の中でも、図抜けて背の高い柿色の道服に革鞘の山刀を横たえた髯むじゃらな浪人が、一人の
乾分
(
こぶん
)
を
我鳴
(
がな
)
りつけた。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
法律で禁止しようが、社会課で宣伝しようが、救世軍が
我鳴
(
がな
)
り立てようがビクともしませぬ。天の岩戸の昔よりという意気組であります。
鼻の表現
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
まごついた男は指を組み合わせる。田舎者の表情、絶間なく
我鳴
(
がな
)
り立てる老婆——それ等は実に完全に表現され、皆を笑わせた。
日本その日その日:03 日本その日その日
(新字新仮名)
/
エドワード・シルヴェスター・モース
(著)
▼ もっと見る
と
我鳴
(
がな
)
らしつけが、お
妾
(
めかけ
)
は
慌
(
あは
)
てもせず、
珠
(
たま
)
の
簪
(
かんざし
)
を
抜
(
ぬ
)
くと、
舷
(
ふなばた
)
から
水中
(
すゐちう
)
へ
投込
(
なげこ
)
んで、
颯
(
さつ
)
と
髪
(
かみ
)
の
毛
(
け
)
を
捌
(
さば
)
いたと
思
(
おも
)
へ。……
胴
(
どう
)
の
間
(
ま
)
へ
突伏
(
つゝぷ
)
して
動
(
うご
)
かぬだ。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「なんだ、なんだ……なにをおたずね申してえんだ。……いま手がふさがっているから、そこで大きな声で
我鳴
(
がな
)
りねえ」
顎十郎捕物帳:07 紙凧
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
そこに浮いている二羽の
鴛鴦
(
おしどり
)
、そこに
我鳴
(
がな
)
っている二羽の
鵞鳥
(
がちょう
)
、水禽小屋にいるものといえば、ざっとどころか文字通り、四羽の水禽に過ぎなかった。
奥さんの家出
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「それは、次第に依っては、出て見んこともないが、一体いま玄関で
我鳴
(
がな
)
り立ておったのは、どこの何やつじゃ?」
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
と七蔵
爺
(
じじ
)
いきりきって門口から
我鳴
(
がな
)
れば、十兵衛聞くより身を起して、なにあの、上人様のお召しなさるとか、七蔵殿それは
真実
(
まこと
)
でござりまするか、ああなさけない
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
貴樣
(
きさま
)
が
出
(
で
)
ずば
何
(
どち
)
ら
道
(
みち
)
同
(
おな
)
じ
事
(
こと
)
をしくもない九
尺
(
しやく
)
二
間
(
けん
)
、
我
(
お
)
れが
小僧
(
こぞう
)
を
連
(
つ
)
れて
出
(
で
)
やう、さうならば十
分
(
ぶん
)
に
我鳴
(
がな
)
り
立
(
たて
)
る
都合
(
つがう
)
もよからう、さあ
貴樣
(
きさま
)
が
行
(
ゆ
)
くか、
我
(
お
)
れが
出
(
で
)
ようかと
烈
(
はげ
)
しく
言
(
い
)
はれて
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
やい、しょうちのならねえ餓鬼共、と許生員は
我鳴
(
がな
)
り立ててもみたが、連中はおおかた散り失せたあとで、数少くとり残されたのが権幕に
気圧
(
けお
)
されあたりから遠のいているだけだった。
蕎麦の花の頃
(新字新仮名)
/
李孝石
(著)
八五郎が遠慮もなく
我鳴
(
がな
)
り立てると、平次は店の方から飛んで來ました。
銭形平次捕物控:159 お此お糸
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
と
我鳴
(
がな
)
り散らすので、将軍は苦虫を噛み潰したやうな顔をする。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
長者の
我鳴
(
がな
)
る
嗄
(
しわが
)
れ声は、
階下
(
した
)
から
階上
(
にかい
)
から塀外まで、恐ろしい権幕で鳴り渡った。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「
馬鹿野郎
(
アンベシイル
)
!」と
我鳴
(
がな
)
った。「
どこへ行くか
(
ウ・ヴ・ザレ
)
」
ノンシャラン道中記:02 合乗り乳母車 ――仏蘭西縦断の巻――
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
我
常用漢字
小6
部首:⼽
7画
鳴
常用漢字
小2
部首:⿃
14画
“我”で始まる語句
我
我儘
我慢
我家
我邦
我々
我身
我等
我輩
我執