“我執”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
がしゅう91.3%
がしふ8.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
学の兄弟相かわらず随分むつまじく相交わり、互いに古学興隆の志を相励み申すべく、我執がしゅうを立て争論なぞいたし候儀これあるまじき事。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
もろもろの物欲我執がしゅうにとらわれていたのが、このごろの夕立のようにスッパリと洗い落とされて、一時に開くのです、心の眼が。
丹下左膳:03 日光の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
其人は我にいかに思惟し、いかに吟詠し、いかに批評すべきを教へ、一朝わがその授くる所の規矩にしたがはざるを見るに及びては、たちまち又わが我執がしふを責めたり。
父といふ人は、強慾がうよくで、そして我執がしふの念の強い、飽迄あくまでも物質よくさかんな人物であツたらしい。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)