愛兒あいじ)” の例文
新字:愛児
言葉ことばやさしく愛兒あいじ房々ふさ/″\せる頭髮かみのけたまのやうなるほゝをすりせて、餘念よねんもなく物語ものがたる、これが夫人ふじんめには、唯一ゆいいつなぐさみであらう。
かれ煙管きせるにすることが慾念よくねんわす方法はうはふでないことをつて、かれ丁度ちやうど他人たにんたいするある憤懣ふんまんじやうからてつけに自分じぶん愛兒あいじしたゝかにゑるもののやうに羅宇らうつぶした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
いまこの新造巡洋艦しんざうじゆんやうかんきみ愛兒あいじ日出雄少年ひでをせうねんなにかの因縁ゐんねんあるごとく「」と命名めいめいされてるのはなにふか仔細しさいのあるではありませんか。
濱島はまじまふね舷梯げんていまでいたつたときいま此方こなた振返ふりかへつて、夫人ふじんとその愛兒あいじとのかほ打眺うちながめたが、なにこゝろにかゝることのあるがごとわたくしひとみてんじて