よい)” の例文
いゝえ、かあさま何にもつかひ道を考へちやないの、だから買つてやりますよ、本たうによいこと、かあさまよろこますかネ
黄金機会 (新字旧仮名) / 若松賤子(著)
得しことゆゑ癪氣しやくきも速かにをさまりければ大岡殿には悦ばれ成程めうよい心持こゝろもちに成しと申されるに城富は先々御休息きうそくあそばされよと申て自分もやすみ居たりけるに大岡殿は寢返ねがへりて此方を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
兎に角斯う種々様々の傷の有る所を見れば、よいかえきゝたまえ、一人で殺した者では無い大勢で寄てたかッて殺した者だ(大)成る程—(谷)シテ見れば先ず曲者は幾人いくたりも有るのだが
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
当今では孫兵衛が「ああ仲がよいのは仕合わせなようなものの、両方とも若い者同志だからそうでもない心得違いが有ッてはならぬから、お前が始終看張みはッていなくッてはなりませぬぜ」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
久「何う致しまして、丁度よい処でお目に掛って嬉しいこと」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
いつも贔屓ひいきにしておくんなはる御新さんにおはなしゝて、とても大変なお金だからしやうがあるめいけど、たゞ可哀さうだつていつてもらつてもそれだけ気もちがよいと思つてさ
黄金機会 (新字旧仮名) / 若松賤子(著)
間違まちがってもよいから自分は自分だけの見込を
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
聞て富右衞門やゝ何々なに/\平兵衞殿がと大におどろき夫は大變たいへんな事て殺したやつは知しかと問ばお峰風聞うはさには大方盜賊どろぼう所行しわざならんとの事夫れに付ては若旦那は朔日ついたちより江戸の御郡代ぐんだい屋敷へ御いでなさいまだに御歸りなさらぬが相手が早くしれればよいと云に富右衞門何さ天命てんめいなれば今にぢきしれるであらまづわらぢ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
故郷ふるさとを離れる事が出来ないので、七年という実に面白い気楽な生涯をそこで送り、ごくおだやかに往生をとげる時に、僕をよんで、これからは兼てのぞみの通り、船乗りになってもよいといいました。
忘れ形見 (新字新仮名) / 若松賤子(著)
考へるうちにフト思ひついたことが有つて、手をました、さうだ/\、さうしよう、此葦洲よしずと此朝顔、これを上へはして丁度よい涼み場になる、玉蜀黍たうもろこし畑によく見えるこゝへと独りで合点した
黄金機会 (新字旧仮名) / 若松賤子(著)