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太平
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たいへい
ふりがな文庫
“
太平
(
たいへい
)” の例文
太平
(
たいへい
)
町の某は十四頭を、大島町の某は
犢
(
こうし
)
十頭を殺した。わが一家の事に就いても種々の方面から考えて惨害の感じは深くなるばかりである。
水害雑録
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
此故
(
このゆゑ
)
に
腥
(
なまぐさ
)
き
血
(
ち
)
の
臭
(
にほひ
)
失
(
う
)
せて
白粉
(
おしろい
)
の
香
(
かをり
)
鼻
(
はな
)
を
突
(
つ
)
く
太平
(
たいへい
)
の
御代
(
みよ
)
にては
小説家
(
せうせつか
)
即ち
文学者
(
ぶんがくしや
)
の
数
(
かず
)
次第々々
(
しだい/\
)
に
増加
(
ぞうか
)
し、
鯛
(
たひ
)
は
花
(
はな
)
は
見
(
み
)
ぬ
里
(
さと
)
もあれど、
鯡
(
にしん
)
寄
(
よ
)
る
北海
(
ほつかい
)
の
浜辺
(
はまべ
)
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
要するに主人も寒月も迷亭も
太平
(
たいへい
)
の
逸民
(
いつみん
)
で、彼等は
糸瓜
(
へちま
)
のごとく風に吹かれて超然と
澄
(
すま
)
し切っているようなものの、その実はやはり
娑婆気
(
しゃばけ
)
もあり
慾気
(
よくけ
)
もある。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
アヽ
予
(
よ
)
は
華族
(
くわぞく
)
の
家
(
いへ
)
に
生
(
うま
)
れたが、
如何
(
いか
)
に
太平
(
たいへい
)
の
御代
(
みよ
)
とは
申
(
まう
)
せども、手を
袖
(
そで
)
にして遊んで
居
(
を
)
つては
済
(
す
)
まぬ、え
我
(
わが
)
先祖
(
せんぞ
)
は
千軍萬馬
(
せんぐんばんば
)
の
中
(
なか
)
を
往来
(
わうらい
)
いたし、
君
(
きみ
)
の
御馬前
(
ごばぜん
)
にて
血烟
(
ちけむり
)
を
揚
(
あ
)
げ
華族のお医者
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
お由は寝床に入つてからも、五分か十分、勝手放題に怒鳴り散らして、それが
息
(
や
)
むと、
太平
(
たいへい
)
な
鼾
(
いびき
)
をかく。翌朝になれば
平然
(
けろり
)
としたもの。前夜の詫を言ふ事もあれば言はぬ事もある。
赤痢
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
▼ もっと見る
縦令
(
たとひ
)
石橋
(
いしばし
)
を
叩
(
たゝ
)
いて
理窟
(
りくつ
)
を
拈
(
ひね
)
る
頑固
(
ぐわんこ
)
党
(
とう
)
が
言
(
こと
)
の如く、
文学者
(
ぶんがくしや
)
を
以
(
もつ
)
て
放埓
(
はうらつ
)
遊惰
(
いうだ
)
怠慢
(
たいまん
)
痴呆
(
ちはう
)
社会
(
しやくわい
)
の
穀潰
(
ごくつぶ
)
し
太平
(
たいへい
)
の
寄生虫
(
きせいちう
)
となすも、
兎
(
と
)
に
角
(
かく
)
文学者
(
ぶんがくしや
)
が
天下
(
てんか
)
の
最幸
(
さいかう
)
最福
(
さいふく
)
なる者たるに
少
(
すこ
)
しも
差閊
(
さしつかへ
)
なし。
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
太
常用漢字
小2
部首:⼤
4画
平
常用漢字
小3
部首:⼲
5画
“太平”で始まる語句
太平楽
太平洋
太平記
太平広記
太平洋郵船
太平洋漏水孔
太平車
太平山
太平樂
太平寺