多数たすう)” の例文
旧字:多數
自分じぶんまちから、だいぶそこまではなれていました。へいくと、今度こんどひろ道路どうろとおるので、多数たすう家屋かおくりはらわれたあとでありました。
とびよ鳴け (新字新仮名) / 小川未明(著)
苦痛くつう軽蔑けいべつするとうことは、多数たすうひとったならば、すなわ生活せいかつそのもの軽蔑けいべつするとうことになる。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
山の頂上に出で其後そのご国境こくけうとする所をみてかへらんとするを云ふなり、二派各其困難こんなんの度を比較して利害得失りがいとくしつべ、甲論乙駁容易ようゐけつせず、数時間をつひに水源論多数たすうめ之れに一决す
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
そのおんなは、けぎらいな、しっかりしたでしたけれど、相手あいて多数たすうなので、どうすることもできませんでした。
青いボタン (新字新仮名) / 小川未明(著)
こう学説がくせつは、ただ種々しゅじゅ学説がくせつあつめて研究けんきゅうしたり、比較ひかくしたりして、これを自分じぶん生涯しょうがい目的もくてきとしている、きわめて少数しょうすうひとばかりにおこなわれて、多数たすうものはそれを了解りょうかいしなかったのです。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
正雄まさおのいったことを、ほんとうだとおもって悪口わるくちをいうのをよしたものも多数たすうありましたが、なかには、「きみは、きつねの味方みかたになったのかい。」といって、あざわらったものもあります。
青いボタン (新字新仮名) / 小川未明(著)
おとこは、多数たすう生徒せいとらにかって、むかしみなみのあるまちあるいているときに、子供こどもたすけたこと、それから、その子供こどもといっしょにはたらいたこと、子供こどもは、どんなとりでも自分じぶんともだちにすることができたこと
あほう鳥の鳴く日 (新字新仮名) / 小川未明(著)