多人數たにんず)” の例文
新字:多人数
かくてたがひにいつっつのをりから、おひ/\多人數たにんず馳加はせくははり、左右さいふわかれてたゝかところへ、領主とのえさせられ、左右さうなく引別ひきわけ相成あひなりました。
れだから彼等かれら婚姻こんいん當日たうじつにも仕事しごと割合わりあひにしてはあまりに多人數たにんずぎるので、ひと仕事しごとあつまつては屈託くつたくない容子ようすをして饒舌しやべるのであつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
なんゆえに一にんえきなきものをころして多人數たにんずえきすることしきことなしといふ立派りつぱなる理論りろんをもちながら流用りうようすること覺束おぼつかなき裝飾品そうしよくひん數個すこうばひしのみにして立去たちさるにいたりしか
「罪と罰」の殺人罪 (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
それにこのあひだに、多人數たにんず下役したやく謁見えつけんをする。受持々々うけもち/\事務じむ形式的けいしきてき報告はうこくする。そのあわただしいなかに、地方長官ちはうちやうくわん威勢ゐせいおほきいことをあじはつて、意氣揚々いきやう/\としてゐるのである。
寒山拾得 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
病院びやうゐんでは外來患者ぐわいらいくわんじやがもう診察しんさつ待構まちかまへて、せま廊下らうか多人數たにんず詰掛つめかけてゐる。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
して待うち翌日に成しかば名主鵜川惣内うがはそうない後家お深組頭周藏佐治右衞門傳兵衞でんべゑ木祖きそ兵衞親類には千右衞門喜平治金助きんすけ大八丈右衞門兩となりの善右衞門まご四郎辰六かく右衞門其ほか多人數たにんず入來り九郎兵衞八右衞門きう七八内忠七六之助などは分家ぶんけ故皆々勝手働き先代が取立とりたてし百姓三五郎辰八等は水を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)