囚人しうじん)” の例文
奈何どうでもい……。』と、アンドレイ、エヒミチは體裁きまりわるさうに病院服びやうゐんふくまへ掻合かきあはせて、さも囚人しうじんのやうだとおもひながら
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
わたしだそれをひらきません』とつて白兎しろうさぎは、『だが、それは手紙てがみのやうです、囚人しうじんになつた、——何者なにものかにてた』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
……わたしは青年時代を監獄かんごくに暮した。少くとも三十度は入獄したであらう。わたしは囚人しうじんだつたこともある。度たび野蛮やばんな決闘の為に重傷をかうむつたこともある。
澄江堂雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
恰で囚人しうじんだ!………せツこけた藝術に體をしばられて、日の光も見ずにもぐ/\してゐるんだ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
鳳仙花よ監獄ひとやにも馴れ罪にも馴れ囚人しうじんにさへも馴れむとするか
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
繩を打たれた伍助は、見るも奇怪な囚人しうじんでした。
一人づつ囚人しうじんがゐて
一握の砂 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
なんだかこれまたかれには只事たゞごとでなくあやしくおもはれて、いへかへつてからも一日中にちぢゆうかれあたまから囚人しうじん姿すがたじゆうふてる兵卒へいそつかほなどがはなれずに、眼前がんぜん閃付ちらついてゐる
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
囚人しうじんにとつては、外出の自由をしばられてゐるだけで、十二分の苦しみである。
拊掌談 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
『それが囚人しうじん筆蹟ひつせきなのか?』とモ一人ひとり陪審官ばいしんくわんたづねました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
理髪器バリカン銀色ぎんいろぞやるせなき囚人しうじんかしらうごく。
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
猶且やはり毎朝まいあさのやうにあさ引立ひきたたず、しづんだ調子てうし横町よこちやう差掛さしかゝると、をりからむかふより二人ふたり囚人しうじんと四にんじゆうふて附添つきそふて兵卒へいそつとに、ぱつたりと出會でつくわす。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)