先例せんれい)” の例文
西町奉行にしまちぶぎやう荒尾但馬守あらをたじまのかみが、江戸表えどおもてから着任ちやくにんするといふので、三十與力よりきは、非番ひばん同心どうしんれて、先例せんれいとほ守口もりぐちまで出迎でむかへた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
つとめたるも先例せんれいなければ此時忠相ぬしは町奉行をやめられてさらに寺社奉行に任ぜられしなど未だためしなき美目びもくほどこ士庶ししよ人をして其徳を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
A ラヴレターならむかしから、うまんだら七駄半だはんなんて先例せんれいがあるんだけれど、母親はゝおや毎日まいにちかさずはまつた感心かんしんだね。けだ葉書利用法はがきりようはふ最上乘さいじやうじようなるものかね。
ハガキ運動 (旧字旧仮名) / 堺利彦(著)
永谷寺へ入院じゆゐん住職じゆうしよくあれば此ふち血脉けちみやくげ入るゝ事先例せんれいなり。さて此永谷寺の住職遷化せんげ前年ぜんねん、此ふちよりはかの石になるべきまる自然石じねんせきを一ツきしいだす、これ無縫塔ふほうたふと名づけつたふ。
永谷寺へ入院じゆゐん住職じゆうしよくあれば此ふち血脉けちみやくげ入るゝ事先例せんれいなり。さて此永谷寺の住職遷化せんげ前年ぜんねん、此ふちよりはかの石になるべきまる自然石じねんせきを一ツきしいだす、これ無縫塔ふほうたふと名づけつたふ。
起さしむるに至らん空前絶後くうぜんぜつごの名奉行なるがゆゑ後に年功に依て三千石より一萬石に加増かぞうし大名の中に加へられたり然ども町奉行にして大名ににんぜられたるも先例せんれいなく大名にして町奉行を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
本腹ほんぷくなりとは大納言光貞卿だいなごんみつさだきやう紀州きしう和歌山わかやまにて大病たいびやうにつき奧方おくがた國元くにもといらせられぢき看病遊かんびやうあそばされたきよし度々たび/\の願ひ先例せんれいにはなくとも格別かくべつ家柄いへがらゆゑ聞濟きゝずみに成り國許くにもとのぼらせられ御看病遊ごかんびやうあそばし平癒へいゆ懷姙くわいにんなるゆゑ和歌山にて御誕生ごたんじやうありしなり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)