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じやうせい
赤蜻蛉田圃に乱るれば横堀に
鶉なく頃も近づきぬ、
朝夕の秋風身にしみ渡りて
上清が店の
蚊遣香懐炉灰に座をゆづり、石橋の田村やが
粉挽く
臼の音さびしく
赤蜻蛉田圃に
亂るれば
横堀に
鶉なく
頃も
近づきぬ、
朝夕の
秋風身にしみ
渡りて
上清が
店の
蚊遣香懷爐灰に
座をゆづり、
石橋の
田村やが
粉挽く
臼の
音さびしく
さうして
此後も
大凡そこんな
状勢で
進むからして
從て
少くも
是迄彌が
上に
殖えて
來た
國債の
總額を
殖さずに
濟まし
得る
次第である。
七
月以來の
外國貿易の
状勢と
金解禁に
對する
諸般の
準備の
程度より
見て、
斯の
如き
事態の
發生し
財界に
急激な
波動を
生ずることなきことを
信ずるものである。
戰爭が
濟むと
其の
翌年から
再び
輸入超過に
變じ
經濟界の
状勢は一
變したるに
拘らず
戰後十
數年を
經た
今日に
於ても
更に
改善の
曙光を
認むることを
得ざる
状態にある。