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うはずみ
雨づつみ薄き田の面の
上清におたまじやくしはよく泳ぐなり
雨づつみ薄き田の面の
上清におたまじやくしはよく泳ぐなり
故に前後不覚に渇する者能くこれを買ふべし、その渇の
癒るに及びては、玉漿なりとして喜び
吃せしものは、
素と下水の
上澄に過ぎざるを悟りて、痛恨、痛悔すといへども
一寸話題には
成らうと
思ふ、
武生から
其の
道程、
實に
二十七里である。——
深川の
俥は
永代を
越さないのを
他に
見得にする……と
云つたもので、
上澄のいゝ
處を
吸つて
滓を
讓る。