上清じやうせい)” の例文
上清じやうせいが店の蚊遣香懐炉灰に座をゆづり、石橋の田村やが粉挽く臼の音さびしく、角海老が時計の響きもそゞろ哀れの音を伝へるやうになれば
里の今昔 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
赤蜻蛉田圃に乱るれば横堀にうづらなく頃も近づきぬ、朝夕の秋風身にしみ渡りて上清じやうせいが店の蚊遣香懷爐灰に座をゆづり、石橋の田村やが粉挽く臼の音さびしく
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
赤蜻蛉あかとんぼう田圃たんぼに乱るれば横堀にうづらなく頃も近づきぬ、朝夕あさゆふの秋風身にしみ渡りて上清じやうせいが店の蚊遣香かやりこう懐炉灰くわいろばいに座をゆづり、石橋の田村やが粉挽こなひうすの音さびしく
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
赤蜻蛉あかとんぼう田圃たんぼみだるれば横堀よこぼりうづらなくころちかづきぬ、朝夕あさゆふ秋風あきかぜにしみわたりて上清じやうせいみせ蚊遣香かやりかう懷爐灰くわいろばいをゆづり、石橋いしばし田村たむらやが粉挽こなひうすおとさびしく
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)