“こぶ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:コブ
語句割合
68.8%
鼓舞13.8%
昆布6.2%
小降4.0%
古峰1.1%
1.1%
1.1%
腫瘤1.1%
肉瘤0.7%
古峯0.4%
0.4%
木深0.4%
0.4%
0.4%
0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それから中一年置いて、家康が多年目の上のこぶのように思った小山の城が落ちたが、それはもう勝頼のほろびる悲壮劇ひそうげきの序幕であった。
佐橋甚五郎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
連盟の危機ききをうれい、富士男を鼓舞こぶするゴルドンの言々句々げんげんくくは、せつせつとして胸にせまる、富士男は感激かんげきにぬれた眼をあげた。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
十子は、帯を昆布こぶ巻きのようにクルクル巻くと、それを枕のかわりにして、私の裾に足を延ばして蒲団へもぐり込んで来た。
新版 放浪記 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
雨も小降こぶりになり、やがて止んだ。暮れたと思うた日は、生白なまじろ夕明ゆうあかりになった。調布の町では、道の真中まんなかに五六人立って何かガヤ/\云いながらを見て居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
ワカとは他府県の市子いちこ口寄せのことで、種々の予言をするものである。また、天狗てんぐについては名高い古峰こぶはらがあるも、ここには略しておく。
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
半四郎は腕さしのばして久兵衞の首筋くびすぢ引掴ひつつかみ忽ち其所へ捻伏ねぢふせ玄翁げんおうの如きこぶしを振上ふりあげ久兵衞が面體を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
その希望の一つは何んであるかというと富士山の姿をもっとくする事だ。富士山を眺めると誰れでも眼に着くが東の横に一つのこぶがあるだろう、あれはすなわち宝永山だ。
早速右の肩がこぶの様にれ上がる。明くる日は左の肩を使ふ。左は勝手が悪いが、痛い右よりまだましと、左を使ふ。直ぐ左の肩が腫れる。両肩の腫瘤こぶで人間の駱駝が出来る。
水汲み (新字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
肉瘤こぶで黒くて痘瘡あばたあり、あをい指環を嵌めたよなそのまなこ
鬼怒川の本流、男鹿川、湯西川、三依川、土呂部川の岩魚いわなと山女魚の姿は大きい。古峯こぶヶ原の大芦川は幽谷の趣がある。思川と小倉川へも、鮎と山女魚を追って行った。
水の遍路 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
彼世人にへつらうが故に彼の教会に聴衆多しと、某氏の学校の隆盛を聞けばいわく彼高貴にこぶるが故に成功したりと、余は思えらく真正の善人にして余と説を同うせざるの理由なしと、天主教徒たり
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
聲の唸りの噴泉ふんせんよ、越歴幾エレキの森の木深こぶけさや
有明集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
彼は喊声かんせいを上げて来る。打つてこぶこしらへる。癅がたひらになる。又喊声を上げて来る。又癅を拵へる。又それが平になる。Sisypos の石は何度押し上げても又ころがり落ちて来るのである。
金貨 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
東トルキスタンの最大都會ヤルカンドの住民は、四分の三迄必ず喉突起のどぶしこぶを生ず。是は其地の河水を飮むからで、井水を用る者は此病無し。
詛言に就て (旧字旧仮名) / 南方熊楠(著)
四肢であるき膝とひじしりこぶに固まりいた、烈しくもがく奴をついにいけどってルクノーに伴れ行きうたが、全く言語せず才智狗同前で手真似や身ぶりで人意を悟る事はやかった