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獄門
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ごくもん
ふりがな文庫
“
獄門
(
ごくもん
)” の例文
「主殺しは
磔刑
(
はりつけ
)
だ。もう少しでお前は磔刑になるところさ。幸ひ殺されたのが梅吉だから、打首か
獄門
(
ごくもん
)
くらゐで濟むんだらうよ」
銭形平次捕物控:107 梅吉殺し
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
殺し
金子
(
きんす
)
五百兩
奪
(
うば
)
ひ取其
後
(
のち
)
猶
(
なほ
)
又
同所
(
どうしよ
)
にて三五郎をも
殺害
(
せつがひ
)
致し候段
重々
(
ぢう/\
)
不屆至極
(
ふとゞきしごく
)
に付
町中
(
まちぢう
)
引廻
(
ひきまは
)
しの
上
(
うへ
)
千住小塚原に於て
獄門
(
ごくもん
)
に
行
(
おこ
)
なふ
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「牢内打首」より一段重い死刑は、牢内打首と同じ段取りで打った首だけをさらに
梟首
(
きょうしゅ
)
するもので、「
獄門
(
ごくもん
)
」とよばれるのがそれであった。
せいばい
(新字新仮名)
/
服部之総
(著)
「豆ちゃん。お前。髭さんの大魔術をやるといいわ。一
寸
(
すん
)
だめし五
分
(
ぶ
)
だめし、美人の
獄門
(
ごくもん
)
てえのを、ね、いいだろ。おやりよ」
踊る一寸法師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
まさか、お
追放
(
ついほう
)
とはゆかないけれど、
獄門
(
ごくもん
)
のところを
遠島
(
えんとう
)
ぐらいにはなるのは
御定法
(
ごじょうほう
)
とされている。——つまらない眼に
遭
(
あ
)
ったのはおまえさんさ。
春の雁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
彼
(
か
)
れはかね/″\
書物
(
しよもつ
)
を
讀
(
よ
)
んで、
磔刑
(
はりつけ
)
、
獄門
(
ごくもん
)
、
打首
(
うちくび
)
、それらの
死刑
(
しけい
)
が
決
(
けつ
)
して、
刑罰
(
けいばつ
)
でないといふことを
考
(
かんが
)
へてゐた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
曾我
(
そが
)
、
植松
(
うゑまつ
)
、大工作兵衛、猟師金助、美吉屋五郎兵衛、瀬田の
中間
(
ちゆうげん
)
浅佶
(
あさきち
)
、深尾の募集に応じた
尊延寺村
(
そんえんじむら
)
の百姓忠右衛門と
無宿
(
むしゆく
)
新右衛門とは
獄門
(
ごくもん
)
、暴動に加はらぬ与党の内、上田
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
総
(
すべ
)
て革命的の
気焔
(
きえん
)
を
煽
(
あお
)
ぎたる『
柳子新論
(
りゅうししんろん
)
』の著者山県大弐が大
不敬
(
ふけい
)
罪の名義によりて、死罪申附けられ、その徒藤井右門は
獄門
(
ごくもん
)
に
懸
(
か
)
けられ、竹内正庵(式部)が
遠島
(
えんとう
)
申し附けられたるが如き
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
紅絲
(
べにいと
)
のような血を吐いて、一本の枕木の上に、チョコンと、
獄門
(
ごくもん
)
の形でのっかって、半白の目でじっとこちらを見つめている。
妖虫
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
なせしにより終に死罪の上
獄門
(
ごくもん
)
とぞ成にける(此彦兵衞
牢内
(
らうない
)
に居て
煩
(
わづら
)
ひ
暫時
(
ざんじ
)
の中に
面體
(
めんてい
)
腫脹上
(
はれあが
)
り忽ち相容變りて元の
體
(
かたち
)
は少しもなかりしとぞ)
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
『ヘイ、その使に来たんですから、何遍でも話します。——実は、和尚鉄が、これを打ち明けて、あなたに頼むのも、何うやら今度は
御処刑
(
おしおき
)
も
獄門
(
ごくもん
)
と極りそうなんで』
魚紋
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
道尊坊は
獄門
(
ごくもん
)
になりましたが、平次の情で、お皆にもお濱にも、何の
科
(
とが
)
もなくて濟みました。
銭形平次捕物控:064 九百九十両
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
其方儀
主人
(
しゆじん
)
庄三郎養子又七
妻
(
つま
)
熊と密通致し
其上
(
そのうへ
)
通
(
とほ
)
り
油町
(
あぶらちやう
)
伊勢屋三郎兵衞方にて
夜盜
(
やたう
)
相働
(
あひはたら
)
き金五百兩
盜
(
ぬす
)
み取り候段
重々
(
ぢゆう/\
)
不屆
(
ふとゞき
)
に
付
(
つき
)
町中
(
まちぢう
)
引廻
(
ひきまは
)
しの上
淺草
(
あさくさ
)
に於て
獄門
(
ごくもん
)
申付くる
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
道々すれちがった
町人
(
ちょうにん
)
に、
都田川
(
みやこだがわ
)
のもようをたずねたがそれは、みな
伊那丸以下
(
いなまるいか
)
のものが、
菊池半助
(
きくちはんすけ
)
の
斬刀
(
ざんとう
)
に
命
(
いのち
)
をたたれて、その
首級
(
しゅきゅう
)
も
河原
(
かわら
)
の
獄門
(
ごくもん
)
にさらしものとなった
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
血の巡りが惡いからお前は氣がつかなかつたらうが、何を隱さう俺達はな、——八合判のいかさま
枡
(
ます
)
を使つたといふ罪で、三年前に
獄門
(
ごくもん
)
になつた、米屋——越後屋勇助夫婦の忘れ形見だよ
銭形平次捕物控:006 復讐鬼の姿
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
いつぞやこの原の
細道
(
ほそみち
)
で、
足軽
(
あしがる
)
がになっていくのを
竹童
(
ちくどう
)
がチラと見かけた、あの
高札
(
こうさつ
)
が打ってあるのだ。——といつの
間
(
ま
)
にか、その
立札
(
たてふだ
)
と
獄門
(
ごくもん
)
の前へ、三ツの
人影
(
ひとかげ
)
が近づいている。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「惡い女には相違ないが、——俺はどうも若い女を
獄門
(
ごくもん
)
や死罪にしたくない」
銭形平次捕物控:162 娘と二千両
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
ホウ、あんなところの
台
(
だい
)
へ首をのせてどうするんだろう、
龍太郎
(
りゅうたろう
)
の首も、
忍剣
(
にんけん
)
の首も——アア、
獄門
(
ごくもん
)
というのはあれかしら? 親方親方、あれですか、獄門にかけるッていうことは?
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“獄門”の意味
《名詞》
獄 門(ごくもん)
牢獄の門。
斬首された罪人の生首を、見せしめのために晒す刑罰。元来、首を晒す場所を牢獄の門の前としていたことから付いた名称。
(出典:Wiktionary)
“獄門”の解説
獄門(ごくもん)とは、江戸時代に庶民に科されていた6種類の死刑の一つ。
(出典:Wikipedia)
獄
常用漢字
中学
部首:⽝
14画
門
常用漢字
小2
部首:⾨
8画
“獄門”で始まる語句
獄門首
獄門台
獄門臺
獄門番
獄門舟