隱見いんけん)” の例文
新字:隠見
たゞちに水兵すいへいめいじて、鐵車てつしやその方向ほうかうすゝめた、猛獸まうじう矢張やはり其處此處そここゝ隱見いんけんしてるのである。
とき神學しんがく議論ぎろんまであらはれて一しきりはシガーのけむ熢々濛々ぼう/\もう/\たるなかろくしち人面じんめん隱見いんけん出沒しゆつぼつして、甲走かんばしつた肉聲にくせい幾種いくしゆ一高一低いつかういつてい縱横じゆうわうみだれ、これにともな音樂おんがくはドスンとたくおと
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
ひがし西にしみなみ三方さんぽうこのしま全面ぜんめんで、見渡みわたかぎ青々あを/\としたもりつゞき、處々ところ/″\やまもある、たにえる、またはるか/\の先方むかう銀色ぎんしよく一帶いつたい隱見いんけんしてるのは、其邊そのへん一流いちりうかはのあることわかる。
とほしまちかえ、ちかふねかへつとほえ、其爲そのため數知かずしれず不測ふそくわざはひかもして、この洋中やうちゆう難破なんぱせる沈沒船ちんぼつせん船體せんたいすで海底かいていちて、名殘なごり檣頭しやうとうのみ波間はかん隱見いんけんせるその物凄ものすご光景くわうけいとふらひつゝ