附入つけい)” の例文
ふ、宗桂そうけいのあしらひより、番太郎ばんたらう桂馬けいまはうが、えらさうにえるならはしで、おくみ感心かんしんしたらしかつた。もさうずと千助せんすけ益々ます/\附入つけいる。
片しぐれ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
熟睡の油断に附入つけいりて槍をもっだまし討ちにした其ののちに、刀を以て斬殺きりころしたに相違なしということで、源次郎はお尋ね者となりましたけれども、飯島のいえ改易かいえきと決り
踏みこたへんとせし貫一は水道工事の鉄道レイルつまづきてたふるるを、得たりと附入つけいる曲者は、あまりはやりて貫一の仆れたるに又跌き、一間ばかりの彼方あなた反跳はずみを打ちて投飛されぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
こほりをば引外ひッぱづして右手めて附入つけいりまする手練しゅれん切先きっさき、それを撥反はねかへすチッバルト。
ふ。宗桂そうけいのあしらひより、番太郎ばんたらう桂馬けいまはうが、えらさうにえるならひであるから、おきみ感心かんしんしたらしかつた。もさうず、と元二げんじ益々ます/\附入つけいる。
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
それがひとを苦むると謂うても、難儀に附入つけいつて、さうしてその血をしぼるのが君の営業、殆ど強奪に等い手段を以つて金をこしらえつつ、君はそれで今日こんにち慰められてをるのか。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
何の、踏むなどという図太い了簡りょうけんを出すものか。と慌つるさまに高田は附入つけいり、「そんなら金を、さあ返済かえせ。 ...
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
……で、恩人おんじんふ、おんじやうじ、なさけ附入つけいるやうな、いやしい、あさましい、卑劣ひれつな、下司げすな、無禮ぶれいおもひが、うしてもこゝろはなれないものですから、ひとり、みづかはゞかられたのでありました。
雪霊記事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
とものやさしく、やはらかなことば附入つけいつて
片しぐれ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
とものやさしい、やはらかなことば附入つけいつて
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
こなたはしたり顔に附入つけいりぬ。
海城発電 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)