“返済”のいろいろな読み方と例文
旧字:返濟
読み方割合
かえ40.0%
かえし20.0%
へんさい20.0%
まどう20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
古着を買うのに、五十文か百文のビタ銭を争っている渋沢だから、顔を見たら、催促するにちがいない。もし返済かえせないと云ったら、藩邸へ告げるだろう。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そりゃ借りた金だ抵当のお藤が居なくなれば、きっとお返済かえし申すが、まだ家の財産も我が所有ものにはならず、千円という大金、今といっては致方がございません。どうぞ暫時しばらくの処を御勘弁。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
借財しゃくざい返済へんさいも同じことである。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
「イヤ。悪かった悪かった。冗談云うて悪かった。博多の人間もんなら仁輪加で笑うて片付くが、他国たびの人なら腹の立つのも無理はない。悪かった悪かった。ウチまで来なさい。返済まどうてやるけに。ナア。この通り謝罪ことわり云うけに……」
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)