貴君きくん)” の例文
貴君きくん! この新造巡洋艦しんざうじゆんやうかんに「」と命名めいめいされたのはまつたきみ想像さうざうごと日出雄少年ひでをせうねん紀念きねんためつてもよいのです。
そこでペインに「小生も貴君きくんと同様の事業をくはだて居り候へども、貴君のすでに之を完成されたるは結構千万の儀にて、先鞭せんべんの功は小生よりお譲り可申まうすべく云々うんぬん
貴君きくんの云うとおりだ。もしも、帝都として防空演習を充分にやって置いたら、昨夜ゆうべのような空襲をうけても、あれほどの大事にはならなかったろう。火災も、もっと少かったろう。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
僕が君にあざむかれた訳ではあるまいが、これをこうすればあゝなる、この機械をうすれば斯ういう銭儲ぜにもうけがあると、貴君きくんおっしゃり方がまことしやかで、誠に智慧ちえのある方の云うことだから
『では、貴君きくんは、しやおい日出雄少年ひでをせうねん安否あんぴを——。』とひかけて、いそ艦尾かんびなる濱島武文はまじまたけぶみ春枝夫人はるえふじんとにひとみうつすと、彼方かなた二人ふたりたちまわたくし姿すがた見付みつけた。
拝啓はいけい益々ます/\御壮健ごさうけん奉慶賀候けいがたてまつりさふらふしたがつて貴君きくん御来京ごらいきやうおもむき御座候得共ござさふらえどもじつ御存ごぞんじのとほ御大喪ごたいさうにて、当地たうちは普通のいへにても参列者さんれつしやのためにふさがり、弊屋へいをく宿所しゆくしよてられ、ことよるのものとうれなく
牛車 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
貴君きくんいま本艦ほんかん水兵すいへい貴君きくん同伴者どうはんしやなる武村兵曹たけむらへいそうとの談話だんわによると、貴君等きくんらは、もつと親密しんみつなる海軍大佐櫻木重雄君かいぐんたいささくらぎしげをくん縁故えんこひとやうおもはれるが、はたして左樣さうですか。