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譚
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ものがたり
ふりがな文庫
“
譚
(
ものがたり
)” の例文
大蛇
(
おろち
)
の怪異という
角書
(
つのがき
)
をつけて「児雷也豪傑
譚
(
ものがたり
)
」という草双紙を芝神明前の
和泉
(
いずみ
)
屋から出すと、これが果して大当りに当った。
自来也の話
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
つまりこの
如月寺
(
にょげつじ
)
の縁起
譚
(
ものがたり
)
の前に起った出来事で、今から
凡
(
およ
)
そ一千百年前の大昔から初まった呉一郎の心理遺伝のソモソモが書いてあるんだが
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
さる継母に養わるる姉上の身の思わるるに、いい知らず悲しくなりて、かくはわれ小銀の
譚
(
ものがたり
)
に泣きしなる。その
理由
(
いわれ
)
を語るべき我が舌は余り
稚
(
おさな
)
かりき。
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
それは
蛍
(
ほたる
)
か何かであろう。彼は
嘗
(
かつ
)
て
支那
(
しな
)
の随筆の中で読んだことのある蛍に関する怪奇な
譚
(
ものがたり
)
を思いだした。
馬の顔
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
されど作者
蒲松齢
(
ほしようれい
)
が、満洲朝廷に
潔
(
いさぎよ
)
からざるの余り、
牛鬼蛇神
(
ぎうきだしん
)
の
譚
(
ものがたり
)
に託して、
宮掖
(
きゆうえき
)
の隠微を諷したるは、往々本邦の読者の為に、
看過
(
かんくわ
)
せらるるの
憾
(
うら
)
みなきに非ず。
骨董羹:―寿陵余子の仮名のもとに筆を執れる戯文―
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
ところが、まだ後日
譚
(
ものがたり
)
があるのですよ。……その日、私は家へ帰ってから、つくづく考えたのです。
ある恋の話
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
ネクラーソフはロシア民族的な詩
譚
(
ものがたり
)
の伝統をこの詩に新しい価値で生かしていると思いました。
私は何を読むか
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
ところでこのリュデスハイム
譚
(
ものがたり
)
は、別に引証されてはいないけれども、メールヒェンの『
朦朧状態
(
デームメル・シュテンデ
)
』を読むと、詩で唱われたオスワルドの喪神状態が、それには科学的に説明されている。
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
古戯曲の
百合若
(
ゆりわか
)
の
譚
(
ものがたり
)
は、南蛮僧などが、古ギリシアのウリッセスの譚を将来したのを、日本の事のように作り替えたてふ論を出されたと聞いたが、いまだに手に入らぬからその論を拝読せぬ。
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
「心臓捕りの」物語は、
即
(
すなわち
)
、
以上
(
これ
)
で終りである。人工の巨人の運命や、博士と看護婦との成行や、本田捨松の其後に就いては、
機会
(
おり
)
を見て
孰
(
いず
)
れ語ることにしよう。要するに夫れは後日
譚
(
ものがたり
)
である。
人間製造
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
あの大資産を一朝にひっくりかえした後日
譚
(
ものがたり
)
の主人公となったのも、
叶屋
(
かのうや
)
歌吉という、子まである
年増
(
としま
)
芸妓と心中した商家の主人の二人の遺子が、その母と共に新橋に吉田屋という芸妓屋をはじめ
明治大正美人追憶
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
兎
(
と
)
もかくも
彼
(
か
)
の「田舎源氏」や「しらぬい
譚
(
ものがたり
)
」や「釈迦八相」などと相
列
(
なら
)
んで、江戸時代における草双紙中の大物と云わなければならない。
自来也の話
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
明確な事実
譚
(
ものがたり
)
かということは、話の進行に連れて、
追々
(
おいおい
)
とおわかりになる事と思いますからね。
キチガイ地獄
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
数人の怪異
譚
(
ものがたり
)
がすむと、背広服を着た肥った男があがった。それは
万朝報
(
まんちょうほう
)
の記者であった。
怪談会の怪異
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
此の時、木下藤吉郎承って
殿
(
しんが
)
りを勤めた。金ヶ崎殿軍として太閣出世
譚
(
ものがたり
)
の一頁である。
姉川合戦
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
印度
(
インド
)
、日本等に於て
屍神
(
ししん
)
、
屍鬼
(
しき
)
、もしくは
火車
(
かしゃ
)
等と称する妖異
譚
(
ものがたり
)
の内容を検する時は、この種の夢遊行為……すなわち屍体飜弄が誤伝せられたるものなる事を、自然科学
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
それは例の
種員
(
たねかず
)
の「しらぬひ
譚
(
ものがたり
)
」で、どの人も生れてから殆ど一度も草双紙などを手に取ったこともない人達なので、その面白さに我を忘れて、皆うっとりと聴き惚れていました。
三浦老人昔話
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
喜多村
緑郎
(
ろくろう
)
、鈴木
鼓村
(
こそん
)
、市川猿之助、松崎天民などで、蓮の葉に白い
強飯
(
こわめし
)
を乗せて出し、灯明は電灯を消して盆燈籠を
点
(
つ
)
け、一方に高座を設けて、
譚
(
ものがたり
)
をする者は皆その高座にあがった。
怪談会の怪異
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
処々に
韻
(
いん
)
を
践
(
ふ
)
んであったり、熟字の使い方や何かが日本人離れをしているところなぞを見ると、やっぱりその名付親の勃海使が芬夫人の
譚
(
ものがたり
)
に感激して、船中の
徒然
(
つれづれ
)
に文案を作ってやったのを
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
“譚”の解説
譚(たん)は、漢姓のひとつ。『百家姓』の293番目。
(出典:Wikipedia)
譚
漢検1級
部首:⾔
19画
“譚”を含む語句
後日譚
譚詩
山島民譚集
夜譚随録
奇譚
昔譚
譚歌
冒険譚
立志譚
神仙譚
風流譚
綺譚
実見譚
譚海
菜根譚
伽譚
動物譚原
仏本生譚
濹東綺譚
聖譚曲
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