良吉りょうきち)” の例文
良吉りょうきちした新聞しんぶんは、翌々日よくよくじつあさへだたったまち郵便局ゆうびんきょくから、配達はいたつされました。いつも、それは、ひるすこしまえの、時刻じこくにきまっています。
母の心 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そして、しばらくそこに良吉りょうきちはいますと、やがてがうすぐらくなります。するとかれ名残惜なごりおしそうにかえってゆくのでありました。
星の世界から (新字新仮名) / 小川未明(著)
といって、良吉りょうきちからそれをかえしてってゆきました。そのあとで、良吉りょうきちはさも名残惜なごりおしそうにして、力蔵りきぞううし姿すがた見送みおくっていました。
星の世界から (新字新仮名) / 小川未明(著)
良吉りょうきちは、しばらく、ぼんやりとして、これをいた子供こども姿すがた想像そうぞうしていましたが、きゅうしたいて、あたりをさがしました。
隣村の子 (新字新仮名) / 小川未明(著)
良吉りょうきちかなしさのあまりきあかしました。文雄ふみおむらのおてら墓地ぼちほうむられました。良吉りょうきち文雄ふみおのお葬式そうしきのときにもいてついてゆきました。
星の世界から (新字新仮名) / 小川未明(著)
良吉りょうきちは「とおくからきて、はたらいているのは、けっして、自分じぶんばかりでない。」と、かんがえると、また、勇気ゆうきづけられもしました。
隣村の子 (新字新仮名) / 小川未明(著)
良吉りょうきちは、小学校しょうがっこうわると、みやこはたらいたのであります。ただ一人ひとり故郷こきょうのこしてきた母親ははおやのことをおもうと、いつでもあつなみだが、目頭めがしらにわくのでした。
母の心 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「おお、これはわたしまれた、隣村となりむらだ。」と、良吉りょうきちは、その文字もじいつけられたようにちかづきました。
隣村の子 (新字新仮名) / 小川未明(著)
それで、良吉りょうきちは、自分じぶん達者たっしゃでいることをらせるために、毎日まいにちんだ新聞しんぶん故郷こきょうおくることにしました。
母の心 (新字新仮名) / 小川未明(著)