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知音
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ちいん
ふりがな文庫
“
知音
(
ちいん
)” の例文
山家
(
やまが
)
あたりに
住
(
す
)
むものが、
邸中
(
やしきぢう
)
、
座敷
(
ざしき
)
まで
大
(
おほき
)
な
茸
(
きのこ
)
が
幾
(
いく
)
つともなく
出
(
で
)
て
祟
(
たゝ
)
るのに
困
(
こう
)
じて、
大峰
(
おほみね
)
葛城
(
かつらぎ
)
を
渡
(
わた
)
つた
知音
(
ちいん
)
の
山伏
(
やまぶし
)
を
頼
(
たの
)
んで
來
(
く
)
ると
くさびら
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
一〇一 旅人
豊間根
(
とよまね
)
村を過ぎ、夜
更
(
ふ
)
け疲れたれば、
知音
(
ちいん
)
の者の家に灯火の見ゆるを
幸
(
さいわい
)
に、入りて休息せんとせしに、よき時に
来合
(
きあわ
)
せたり、今夕死人あり
遠野物語
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
わが手は戸に触れて音なふ声と共に、中には早や珍客の来遊におどろける言葉を洩らせるものあり。わが
音
(
おん
)
むかしに変らぬか、なつかしきものは
往日
(
わうじつ
)
の
知音
(
ちいん
)
なり。
三日幻境
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
お角という奴が、胡麻をするかすらないか、そんなことはよけいなことだが、とにかく、藤原の伊太夫には相当
知音
(
ちいん
)
の間柄と見える。その点を健斎が説明して言うには
大菩薩峠:39 京の夢おう坂の夢の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
待て夜食の
支度
(
したく
)
して爰を立出泉州
堺
(
さかひ
)
に着し
知音
(
ちいん
)
の方を尋ねけるに其知音と云は至つて
貧敷
(
まづしく
)
日々人に
雇
(
やと
)
はれ
幽
(
かす
)
かなる
煙
(
けふ
)
りも立兼ねるものなりしが先爰に
匿
(
かく
)
れて
逗留
(
とうりう
)
し能き
傳手
(
つて
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
知音
(
ちいん
)
諸氏によって、君を追悼した登山会が催されたとすれば、君にはいい
手向
(
たむ
)
けである。
不尽の高根
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
囹圄
(
ひとや
)
のタツソオが身を
害
(
そこな
)
ひしは、獨り戀路の關を据ゑられしが爲めのみにあらず。その詩の爲めに
知音
(
ちいん
)
を得ざるを恨みしが爲めなり。夫人。われは今おん身が上を語れり。タツソオが事を言はず。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
何ぞ必ずしも
知音
(
ちいん
)
を求めんや。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
なし流れ/\て嘉川家へ
入
(
いり
)
込しに當時嘉川の
評判
(
ひやうばん
)
惡
(
あし
)
き故
自
(
おのづ
)
から
知音
(
ちいん
)
の人も
遠
(
とほ
)
ざかりしにより
常陸
(
ひたち
)
筑波
(
つくば
)
山の近邊に少しの知音を
便
(
たよ
)
り行んと千住へ出筑波を
指
(
さし
)
て急ぎしが先江戸
近邊
(
きんぺん
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
知音
(
ちいん
)
の
法筵
(
ほうえん
)
に列するためであつた。
雨ばけ
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
話頭
(
はなし
)
異
(
かは
)
りて爰に松田の
若黨
(
わかたう
)
吾助は主人喜内を
討果
(
うちはた
)
して
豫
(
かね
)
ての
鬱憤
(
うつぷん
)
を散じ衣類一包みと金子二百兩を盜み取
闇
(
やみ
)
に紛れて備前國岡山を立去しが
豐前國
(
ぶぜんのくに
)
小倉
(
こくら
)
の城下に少しの
知音
(
ちいん
)
有ければ此に便りて暫く身を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
知
常用漢字
小2
部首:⽮
8画
音
常用漢字
小1
部首:⾳
9画
“知”で始まる語句
知
知己
知人
知合
知悉
知行
知識
知辺
知恵
知盛