眞白ましろ)” の例文
新字:真白
聖母せいぼ手套てぶくろ」、刺罌粟とげけし母子草はゝこぐさ、どんなに眞白ましろな手よりも、おまへたちのはうが、わたしはすきだ。ほろんだ花よ、むかしの花よ。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
きでないかあのものしづかなかけひおとを。とほりにゆき眞白ましろやまつもつてゐる。そして日蔭ひかげはあらゆるものの休止きうし姿すがたしづかにさむだまりかへつてゐる。
日の光を浴びて (旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
山邊やまべ赤人あかひとを、もゝはなかすみあらはし、それ百人一首ひやくにんいつしゆ三枚さんまいめだ……田子たごうら打出うちいでてれば白妙しろたへの——ぢやあない、……田子たごうらゆ、さ、打出うちいでてれば眞白ましろにぞ、だと
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
さしもにひろきネープルスわん眼界がんかいいたらぬくまはなく、おぼろ/\にゆるイスチヤのみさきには廻轉燈明臺くわいてんとうめうだいえつ、かくれつ、てんそびゆるモリスざんいたゞきにはまだのこんゆき眞白ましろなるに
眞白ましろ胡粉ごふんしんからしやして、それでもをどりの仲間なかまにやらず。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
密生林みつせいりん眞白ましろきらめき
太陽の子 (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
眞白ましろげのねむりの退羽のきば
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
さかんなるかな眞白ましろなる
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
これに、よれ/\としぼつた、美人たをやめ眞白ましろゆびが、むねおさへて、ぶる/\とふるへたのである。
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
その眞白ましろなる腹部はらさかさま海面かいめんうかんだ。
ほこり眞白ましろ
太陽の子 (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)