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異人
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いじん
ふりがな文庫
“
異人
(
いじん
)” の例文
又一
箇
(
こ
)
の
異人
(
いじん
)
というべし。魔王の
如
(
ごと
)
く、
道人
(
どうじん
)
の如く、策士の如く、
詩客
(
しかく
)
の如く、実に
袁珙
(
えんこう
)
の
所謂
(
いわゆる
)
異僧なり。
其
(
そ
)
の詠ずるところの雑詩の一に
曰
(
いわ
)
く
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
装甲車の上にいた
異人
(
いじん
)
が四人、五人、風にさらわれたように吹きとばされたのである。とまたつづいて四、五人が、下にもんどりうってつきおとされた。
三十年後の世界
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
ことに、フロックコオトに
山高帽子
(
やまたかぼうし
)
をかぶった、年よりの
異人
(
いじん
)
が、手をあげて、船の方を招くようなまねをしていたのは、はなはだ小説らしい心もちがした。
出帆
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
異事
(
いじ
)
の
與
(
とも
)
に
計
(
けい
)
を
同
(
おな
)
じうするを
規
(
はか
)
り、
異人
(
いじん
)
の
與
(
とも
)
に
行
(
おこなひ
)
を
同
(
おな
)
じうするを
譽
(
ほ
)
めば、
則
(
すなは
)
ち
以
(
もつ
)
て
之
(
これ
)
を
飾
(
かざ
)
つて・
傷
(
そこな
)
ふ
無
(
な
)
かれ。
與
(
とも
)
に
失
(
しつ
)
を
同
(
おな
)
じうする
有
(
あ
)
らば、
則
(
すなは
)
ち
明
(
あきら
)
かに
其
(
そ
)
の
失
(
しつ
)
無
(
な
)
きを
飾
(
かざ
)
れ。
国訳史記列伝:03 老荘申韓列伝第三
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
異人
(
いじん
)
との掛け合ひに骨を折つて居るのに、駒形の留守宅では、叔父の深田
琴吾
(
きんご
)
といふのが、家來の山家
斧
(
をの
)
三郎と腹を合せ、お
妾
(
めかけ
)
のお新といふ女を立てて、奧方の
浪乃
(
なみの
)
樣を
銭形平次捕物控:138 第廿七吉
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
それやあ、
秋繭
(
あきまゆ
)
の時ゃあよかったさあ。だが、いつも柳の下に
鰌
(
どじょう
)
はいねえってやつだ。百貫目も
引
(
ひ
)
っ
担
(
かつ
)
いで行った荷が、今度あ二束三文どころか、何処の
異人
(
いじん
)
めも、値もつけやがらねえんだ。
旗岡巡査
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
黒船渡来と
浦賀
(
うらが
)
の海防
並
(
ならび
)
に
異人
(
いじん
)
上陸接待の
状
(
じょう
)
を描ける三枚絵は
髷
(
まげ
)
と
髯
(
ひげ
)
との対照、
陣笠
(
じんがさ
)
陣羽織と帽子洋服との配列
寔
(
まこと
)
にこれ東西文化最初の接触たり。慶応義塾図書館にはこれらの錦絵を蔵する事多し。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
見
(
み
)
る
間
(
ま
)
に
水
(
みづ
)
を
離
(
はな
)
れて、すれ
違
(
ちが
)
つて、
背後
(
うしろ
)
なる
木納屋
(
きなや
)
に
立
(
た
)
てかけた
數
(
すう
)
百
本
(
ぽん
)
の
材木
(
ざいもく
)
の
中
(
なか
)
に
消
(
き
)
えた、トタンに
認
(
みと
)
めたのは、
緑青
(
ろくしやう
)
で
塗
(
ぬ
)
つたやうな
面
(
おもて
)
、
目
(
め
)
の
光
(
ひか
)
る、
口
(
くち
)
の
尖
(
とが
)
つた、
手足
(
てあし
)
は
枯木
(
かれき
)
のやうな
異人
(
いじん
)
であつた。
三尺角拾遺:(木精)
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「僕なら忘れないんだが、
異人
(
いじん
)
だから忘れちまったんです」
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
なにしろその
異人
(
いじん
)
たちはなかなか力があって、マルモ探検隊員は圧迫されがちであった。その上に人数も相手の方が倍ぐらい多いのである。形勢はよくない。
三十年後の世界
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
帰りぎわに、ふりむいて見たら、例の年よりの
異人
(
いじん
)
は、まだ、ぼんやり船の出て行った方をながめている。
出帆
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
暮れると同時に、
異人
(
いじん
)
の中から一人が立ち上った。と、彼のからだがほたるいかのように光った。全身に、光の点々があちらこちらにあらわれ、それが
明滅
(
めいめつ
)
する。
三十年後の世界
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
発音が同じで、文字が違う同発音
異人
(
いじん
)
という者もないではないが、仏天青という文字以外に、常識的に使われる文字は、そうないのであった。この上のことは、彼女に会って聞くより仕方がない。
英本土上陸戦の前夜
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
“異人”の解説
異人(いじん、ことひと)は、「ちがう人・別人」という原義を持つ言葉。
(出典:Wikipedia)
異
常用漢字
小6
部首:⽥
11画
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
“異人”で始まる語句
異人墓
異人奴
異人種
異人館
異人屋敷
異人牢屋