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片靨
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かたゑくぼ
ふりがな文庫
“
片靨
(
かたゑくぼ
)” の例文
捨吉は端折をおろすと、男のくせに
片靨
(
かたゑくぼ
)
を見せて、まだ閉め切つた儘の奧へ入つて行きました。
銭形平次捕物控:045 御落胤殺し
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
と
口
(
くち
)
には
云
(
い
)
へどむづかしかるべしとは
十指
(
じつし
)
のさす
処
(
ところ
)
あはれや
一日
(
ひとひ
)
ばかりの
程
(
ほど
)
に
痩
(
や
)
せも
痩
(
や
)
せたり
片靨
(
かたゑくぼ
)
あいらしかりし
頬
(
ほう
)
の
肉
(
にく
)
いたく
落
(
お
)
ちて
白
(
しろ
)
きおもてはいとゞ
透
(
す
)
き
通
(
とほ
)
る
程
(
ほど
)
に
散
(
ち
)
りかかる
幾筋
(
いくすぢ
)
の
黒髪
(
くろかみ
)
緑
(
みどり
)
は
元
(
もと
)
の
緑
(
みどり
)
ながら
油
(
あぶら
)
けもなきいた/\しさよ
我
(
われ
)
ならぬ
人
(
ひと
)
見
(
み
)
るとても
誰
(
たれ
)
かは
闇桜
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
莞爾
(
につこり
)
とすると又
片靨
(
かたゑくぼ
)
の寄る捨吉、極り惡さうに手を振つて見せるのは、子供は皆んな源助のだ——と言ふ意味でせう。それにしても、この男の美しさも尋常ではありません。
銭形平次捕物控:045 御落胤殺し
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
短
(
みじ
)
かしと
暮
(
くら
)
す
心
(
こゝろ
)
は
如何
(
いか
)
ばかり
長閑
(
のど
)
けかるらん
頃
(
ころ
)
は
落花
(
らくくわ
)
の三
月
(
ぐわつ
)
盡
(
じん
)
ちればぞ
誘
(
さそ
)
ふ
朝
(
あさ
)
あらしに
庭
(
には
)
は
吹雪
(
ふゞき
)
のしろ
妙
(
たへ
)
も
流石
(
さすが
)
に
袖
(
そで
)
は
寒
(
さむ
)
からで
蝶
(
てふ
)
の
羽
(
は
)
うらの
麗朗
(
うら/\
)
とせし
雨
(
あま
)
あがり
露椽先
(
ぬれゑんさき
)
に
飼猫
(
かひねこ
)
のたま
輕
(
かる
)
く
抱
(
だ
)
きて
首玉
(
くびたま
)
の
絞
(
しぼ
)
り
放
(
ばな
)
し
結
(
ゆ
)
ひ
換
(
か
)
ゆるものは
侍女
(
こしもと
)
のお
八重
(
やへ
)
とて
歳
(
とし
)
は
優子
(
ゆうこ
)
に一
ツ
劣
(
おと
)
れど
劣
(
おと
)
らず
負
(
ま
)
けぬ
愛敬
(
あいけう
)
の
片靨
(
かたゑくぼ
)
誰
(
た
)
れゆゑ
寄
(
よ
)
する
目元
(
めもと
)
のしほの
莞爾
(
につこり
)
として
手
(
て
)
を
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
片
常用漢字
小6
部首:⽚
4画
靨
漢検1級
部首:⾯
23画
“片”で始まる語句
片
片隅
片手
片端
片頬
片方
片時
片側
片膝
片足