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火焔
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くわえん
ふりがな文庫
“
火焔
(
くわえん
)” の例文
同胞兄弟です、僕は
彼
(
あ
)
の
暖炉
(
ストーブ
)
に燃え盛る
火焔
(
くわえん
)
を見て、無告の坑夫等の愁訴する、
怨恨
(
ゑんこん
)
の舌では無いかと
幾度
(
いくたび
)
も驚ろくのです
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
或日瀧口、
閼伽
(
あか
)
の
水
(
みづ
)
汲
(
く
)
まんとて、まだ
明
(
あ
)
けやらぬ空に往生院を出でて、近き泉の方に行きしに、
都
(
みやこ
)
六波羅わたりと覺しき方に、一道の
火焔
(
くわえん
)
天
(
てん
)
を
焦
(
こが
)
して
立上
(
たちのぼ
)
れり。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
……
當時
(
たうじ
)
のもの
可恐
(
おそろし
)
さは、われ
等
(
ら
)
の
乘漾
(
のりたゞよ
)
ふ
地
(
ち
)
の
底
(
そこ
)
から、
火焔
(
くわえん
)
を
噴
(
は
)
くかと
疑
(
うたが
)
はれたほどである。
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
平八郎は
難波橋
(
なんばばし
)
の
南詰
(
みなみづめ
)
に
床几
(
しやうぎ
)
を立てさせて、白井、橋本、其外
若党
(
わかたう
)
中間
(
ちゆうげん
)
を
傍
(
そば
)
にをらせ、腰に附けて出た
握飯
(
にぎりめし
)
を
噛
(
か
)
みながら、砲声の
轟
(
とゞろ
)
き渡り、
火焔
(
くわえん
)
の
燃
(
も
)
え上がるのを見てゐた。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
右の岸の悪魔が大きな岩を雨か
霰
(
あられ
)
のやうに投げつければ、左の岸の悪魔は、まるで火山のやうに口から
火焔
(
くわえん
)
を噴き出すといふ具合で、互に魔法のありつたけを尽して戦争しましたが
悪魔の尾
(新字旧仮名)
/
宮原晃一郎
(著)
▼ もっと見る
東京は今なほ
火焔
(
くわえん
)
の海の中にある。首相も死に、大臣の数人も死んだ。ただ宮城の損害が比較的
尠
(
すくな
)
く避難民のために既に宮城を開放した。
仏蘭西
(
フランス
)
大使館、
伊太利
(
イタリー
)
大使館は全く破壊した。
日本大地震
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
「狼より凄い奴だ、牛ほどでつかい、——犬は犬でも、
火焔
(
くわえん
)
を吐きさうな犬だ」
銭形平次捕物控:198 狼の牙
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
自分の全身には
殆
(
ほとん
)
ど
火焔
(
くわえん
)
を帯びた不動尊も
啻
(
たゞ
)
ならざる、
憎悪
(
ぞうを
)
、
怨恨
(
ゑんこん
)
、
嫉妬
(
しつと
)
などの徹骨の苦々しい情が、寸時もじつとして居られぬほどに
簇
(
むらが
)
つて来て、
口惜
(
くや
)
しくつて/\、
忌々
(
いま/\
)
しくつて/\
重右衛門の最後
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
現
(
げん
)
に斯かる法の行はるる所にては火の付きたるホクチ樣のものを
枯
(
か
)
れ
草
(
くさ
)
に
裹
(
つつ
)
み
空中
(
くうちう
)
に於て
激
(
はげ
)
しく
振
(
ふ
)
り
動
(
うご
)
かすなり。コロボツクルも
此仕方
(
このしかた
)
を以て
燃
(
も
)
え草に
火焔
(
くわえん
)
を
移
(
うつ
)
し、此火焔をば再び
薪
(
たきぎ
)
に
轉
(
てん
)
ぜしならん。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
恐ろしき飛躍なる哉、
火焔
(
くわえん
)
の散らふに似たり。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
遠い岬に曳きはへる、と、
余光
(
よくわう
)
の
火焔
(
くわえん
)
が
畑の祭
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
火焔
(
くわえん
)
の心を有し、蜜の唇を有して
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
“火焔”の意味
《名詞》
火 焔(かえん 「火炎」に「同音の漢字による書きかえ」がなされる)
ほのお。
(出典:Wiktionary)
火
常用漢字
小1
部首:⽕
4画
焔
漢検準1級
部首:⽕
11画
“火焔”で始まる語句
火焔独楽
火焔放射器
火焔菜
火焔車
火焔斧
火焔旗
火焔木
火焔樹
火焔舞
火焔頭