“くわえん”の漢字の書き方と例文
語句割合
火焔100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
平八郎は難波橋なんばばし南詰みなみづめ床几しやうぎを立てさせて、白井、橋本、其外若党わかたう中間ちゆうげんそばにをらせ、腰に附けて出た握飯にぎりめしみながら、砲声のとゞろき渡り、火焔くわえんえ上がるのを見てゐた。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
右の岸の悪魔が大きな岩を雨かあられのやうに投げつければ、左の岸の悪魔は、まるで火山のやうに口から火焔くわえんを噴き出すといふ具合で、互に魔法のありつたけを尽して戦争しましたが
悪魔の尾 (新字旧仮名) / 宮原晃一郎(著)
東京は今なほ火焔くわえんの海の中にある。首相も死に、大臣の数人も死んだ。ただ宮城の損害が比較的すくなく避難民のために既に宮城を開放した。仏蘭西フランス大使館、伊太利イタリー大使館は全く破壊した。
日本大地震 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)