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殊勝
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けなげ
ふりがな文庫
“
殊勝
(
けなげ
)” の例文
弦月丸
(
げんげつまる
)
の
運命
(
うんめい
)
は
最早
(
もはや
)
一
分
(
ぷん
)
、二
分
(
ふん
)
、
甲板
(
かんぱん
)
には
殘
(
のこ
)
る
一艘
(
いつそう
)
の
端艇
(
たんてい
)
も
無
(
な
)
い、
斯
(
か
)
くなりては
今更
(
いまさら
)
何
(
なに
)
をか
思
(
おも
)
はん、せめては
殊勝
(
けなげ
)
なる
最後
(
さいご
)
こそ
吾等
(
われら
)
の
望
(
のぞみ
)
である。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
お若は面白いこともなくて毎日勤行を怠らず
後世
(
ごせ
)
安楽を祈っているので、近所ではお若の尼が
殊勝
(
けなげ
)
なのを感心して、中にはその美しい顔に野心を
抱
(
いだ
)
き
根岸お行の松 因果塚の由来
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
取なと
言
(
いは
)
るゝに忠右衞門
殊勝
(
けなげ
)
にも然らば
父上
(
ちゝうへ
)
御免を
蒙
(
かうむ
)
り御先へ切腹仕つり
黄泉
(
くわうせん
)
の
露拂
(
つゆはら
)
ひ致さんと
潔
(
いさぎ
)
よくも
短刀
(
たんたう
)
を兩手に
持
(
もち
)
左の
脇腹
(
わきばら
)
へ既に
突立
(
つきたて
)
んとする
折柄
(
をりから
)
廊下
(
らうか
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
善は急げと
支度
(
したく
)
して、「見事金眸が首取らでは、再び
主家
(
しゅうか
)
には帰るまじ」ト、
殊勝
(
けなげ
)
にも言葉を
盟
(
ちか
)
ひ文角牡丹に
別
(
わかれ
)
を告げ、行衛定めぬ草枕、われから
野良犬
(
のらいぬ
)
の
群
(
むれ
)
に入りぬ。
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
殊勝
(
けなげ
)
なこと、こうも立派な果し状を人につけるようになったとは。
大菩薩峠:02 鈴鹿山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
▼ もっと見る
今
(
いま
)
其
(
その
)
美
(
うる
)
はしく
殊勝
(
けなげ
)
なる
夫人
(
ふじん
)
が、
印度洋
(
インドやう
)
の
波間
(
なみま
)
に
見
(
み
)
えずなつたと
聞
(
き
)
いては、
他事
(
ひとごと
)
と
思
(
おも
)
はれぬと、そゞろに
哀
(
あわれ
)
を
催
(
もよう
)
したる
大佐
(
たいさ
)
は、
暫時
(
しばらく
)
して
口
(
くち
)
を
開
(
ひら
)
いた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
『
實
(
じつ
)
に、
君
(
きみ
)
の
經歴
(
けいれき
)
は
小説
(
せうせつ
)
のやうです。』と
言
(
い
)
つた
儘
(
まゝ
)
、
暫時
(
しばし
)
私
(
わたくし
)
の
顏
(
かほ
)
を
瞻
(
なが
)
めて
居
(
を
)
つたが、
物語
(
ものがたり
)
の
中
(
うち
)
でも、
春枝夫人
(
はるえふじん
)
の
殊勝
(
けなげ
)
なる
振舞
(
ふるまひ
)
には、
少
(
すく
)
なからず
心
(
こゝろ
)
を
動
(
うご
)
かした
樣子
(
やうす
)
。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
“殊勝”の意味
《名詞》
殊勝(しゅしょう)
特に優れていること。
健気であること。感心であること。
(出典:Wiktionary)
殊
常用漢字
中学
部首:⽍
10画
勝
常用漢字
小3
部首:⼒
12画
“殊勝”で始まる語句
殊勝気
殊勝氣