暴風ばうふう)” の例文
現今いまではそれがつたといふのは、一おそうた暴風ばうふうために、あつ草葺くさぶき念佛寮ねんぶつれうはごつしやりとつぶされた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
仰付られしが一同とも神妙しんめうに致し居る樣申付くべしとの言葉に三人は平伏へいふくして御意の趣き委細ゐさい承知仕れりまことに月に浮雲うきくもさはり花に暴風ばうふううれひ天下の御爲忠義を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
いのちのかぎりなれば夫婦ふうふこゑをあげほうい/\と哭叫なきさけべども、往来ゆきゝの人もなく人家じんかにもとほければたすくる人なく、手足こゞへ枯木かれきのごとく暴風ばうふう吹僵ふきたふされ、夫婦ふうふかしらならべて雪中にたふしゝけり。
しづかな、おだやかな日中ひなかしよして、猶且なほか暴風ばうふうまれ、らるゝ、瞬間しゆんかんおもむきあり。
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
字書じしよたい暴風ばうふうともあればよくかなへるにや。さて雪頽なだれ雪吹ふゞきならべて雪国の難義なんぎとす。高山たかやまの雪は里よりもふかく、こほるも又里よりははなはだし。我国東南の山々さとにちかきも雪一丈四五尺なるはあさしとす。
二百十から廿あひだわたつての暴風ばうふう懸念けねんしたほどのことはなく
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
暴風ばうふう四方の雪を吹ちらして白日をおほひ、咫尺しせきべんぜず。
暴風ばうふう四方の雪を吹ちらして白日をおほひ、咫尺しせきべんぜず。