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旧
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きゅう
ふりがな文庫
“
旧
(
きゅう
)” の例文
旧字:
舊
当時、諭吉は
旧
(
きゅう
)
中津藩
(
なかつはん
)
の士族にして、
夙
(
つと
)
に
洋学
(
ようがく
)
に志し江戸に来て
藩邸内
(
はんていない
)
に在りしが、軍艦の
遠洋航海
(
えんようこうかい
)
を聞き、
外行
(
がいこう
)
の
念
(
ねん
)
自
(
みず
)
から禁ずる
能
(
あた
)
わず。
瘠我慢の説:05 福沢先生を憶う
(新字新仮名)
/
木村芥舟
(著)
science ではどうだか知らないけれども、精神界では全く同じものが二つは来ない。故にいくら
旧様
(
きゅうよう
)
を守ろうとしても、全然
旧
(
きゅう
)
には復らない。
無題
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
銀座の
旧
(
きゅう
)
日報社の
北隣
(
きたどなり
)
——今は
額縁屋
(
がくぶちや
)
になっている——にめざましと呼ぶ小さい
汁粉屋
(
しるこや
)
があって、またその隣に間口二
間
(
けん
)
ぐらいの
床店
(
とこみせ
)
同様の古本店があった。
一日一筆
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
ある大きな本家では、いつも
旧
(
きゅう
)
の八月のはじめに、
如来
(
にょらい
)
さまのおまつりで分家の子供らをよぶのでしたが、ある年その一人の子が、はしかにかかってやすんでいました。
ざしき童子のはなし
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
第六十三条 現行ノ租税ハ更ニ法律ヲ
以
(
もっ
)
テ
之
(
これ
)
ヲ改メサル
限
(
かぎり
)
ハ
旧
(
きゅう
)
ニ
依
(
よ
)
リ
之
(
これ
)
ヲ徴収ス
大日本帝国憲法
(旧字旧仮名)
/
日本国
(著)
▼ もっと見る
然し汽車は
釧路
(
くしろ
)
まで通うても、駒が岳は噴火しても、大沼其ものは
旧
(
きゅう
)
に
仍
(
よ
)
って
晴々
(
はればれ
)
した而して
寂
(
しず
)
かな眺である。時は九月の十四日、然し沼のあたりのイタヤ
楓
(
かえで
)
はそろ/\
染
(
そ
)
めかけて居る。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
宇治は身構えた姿勢を次第に
旧
(
きゅう
)
に戻しながら、鼻筋にふとつんと突き上げるものを感じていた。しかしそれも瞬間のことで、彼は変に不機嫌な表情を作り、そして床の上の男を振り返った。
日の果て
(新字新仮名)
/
梅崎春生
(著)
小径の片側には園内の地を借りて二階建の俗悪な料理屋がある。その生垣につづいて、傾きかかった門の
廡
(
ひさし
)
には其文字も半不明となった南畝の
匾額
(
へんがく
)
が
旧
(
きゅう
)
に
依
(
よ
)
って来り
訪
(
おとな
)
う者の歩みを引き留める。
百花園
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
ブレーメンかキール
軍港
(
ぐんこう
)
のあたりまで行かなければ満足しないのか、それともドイツの占領地帯で、お
手近
(
てぢ
)
かのドーヴァ
海峡
(
かいきょう
)
を越えて
旧
(
きゅう
)
フランス領のカレーあたりへ上陸しただけでも
差支
(
さしつか
)
えないのか
独本土上陸作戦:――金博士シリーズ・3――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
その
挙止
(
きょし
)
活溌
(
かっぱつ
)
にして少しも
病後
(
びょうご
)
疲労
(
ひろう
)
の
体
(
てい
)
見えざれば、
予
(
よ
)
、心の内に先生の
健康
(
けんこう
)
全く
旧
(
きゅう
)
に
復
(
ふく
)
したりと
竊
(
ひそ
)
かに喜びたり。
瘠我慢の説:05 福沢先生を憶う
(新字新仮名)
/
木村芥舟
(著)
この論法からいうと、芸術家が昔の芸術を後世に伝えるために生きているというのも、
不見識
(
ふけんしき
)
ではあるが、やっぱり必要でしょう。ことに
旧
(
きゅう
)
芝居や
御能
(
おのう
)
なんかはいい例です。絵画にもそれがある。
無題
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
先生
咸臨丸
(
かんりんまる
)
米行
(
べいこう
)
の
挙
(
きょ
)
ありと聞て、予が
親戚
(
しんせき
)
医官
(
いかん
)
桂川氏
(
かつらがわし
)
を
介
(
かい
)
してその
随行
(
ずいこう
)
たらんことを求められしに、予はこれ
幸
(
さいわい
)
の事なりと思い、
直
(
ただ
)
ちにこれを
肯
(
がえ
)
んじ、一
見
(
けん
)
旧
(
きゅう
)
のごとし。
瘠我慢の説:05 福沢先生を憶う
(新字新仮名)
/
木村芥舟
(著)
旧
常用漢字
小5
部首:⽇
5画
“旧”を含む語句
旧来
旧時
旧臘
旧家
旧弊
旧跡
旧態
旧通
旧冬
旧交
旧道
依旧
故旧
旧暦
旧蹟
旧馴染
旧悪
旧草
旧友
旧弊人
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