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數寄
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すき
ふりがな文庫
“
數寄
(
すき
)” の例文
新字:
数寄
今
(
いま
)
は、
容子
(
ようす
)
だけでも
疑
(
うたが
)
ふ
處
(
ところ
)
はない……
去年
(
きよねん
)
春
(
はる
)
の
半
(
なか
)
ば
頃
(
ごろ
)
から、
横町
(
よこちやう
)
が
門口
(
かどぐち
)
の、
其
(
そ
)
の
數寄
(
すき
)
づくりの
裏家
(
うらや
)
に
住
(
す
)
んだ
美人
(
びじん
)
である。
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
お弓町の宇佐美直記の屋敷は、さして廣くはありませんが、なか/\に
數寄
(
すき
)
を凝らした構へで、宇佐美家の裕福らしさを端的に物語つてをりました。
銭形平次捕物控:195 若党の恋
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
廣い家には道臣も昔から慣れてゐたけれど、網島の邸の内部の
數寄
(
すき
)
を
凝
(
こ
)
らしたのと、美しい小間使たちの多いのとには、キヨロ/\して京子に
窘
(
たしな
)
められることも多かつた。
天満宮
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
都女
(
みやこをんな
)
の
數寄
(
すき
)
こむる
泣菫詩抄
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
有合せの庭下駄を突つかけて、泉石の
數寄
(
すき
)
を
凝
(
こら
)
した庭に降りて行くと、突き當りは深い植込みがあつて、それをグルリと拔けると、
不淨
(
ふじやう
)
門が嚴重に黒板
塀
(
べい
)
に切つてあります。
銭形平次捕物控:186 御宰籠
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
くツきりとした
頸脚
(
えりあし
)
を
長
(
なが
)
く
此方
(
こなた
)
へ
見
(
み
)
せた
後姿
(
うしろすがた
)
で、
遣水
(
やりみづ
)
のちよろ/\と
燈影
(
ひかげ
)
に
搖
(
ゆ
)
れて
走
(
はし
)
る
縁
(
へり
)
を、すら/\
薄彩
(
うすいろ
)
に
刺繍
(
ぬひとり
)
の、
數寄
(
すき
)
づくりの
淺茅生
(
あさぢふ
)
の
草
(
くさ
)
を
分
(
わ
)
けつゝ
歩行
(
ひろ
)
ふ、
素足
(
すあし
)
の
褄
(
つま
)
はづれにちらめくのが。
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
數寄
(
すき
)
を凝した庭を
繞
(
めぐ
)
らして、木戸も
塀
(
へい
)
も恐ろしく嚴重な上に、住居の木戸も頑丈で、鼠一匹もぐり込めさうもない構へは、さすがに山の手屈指の
分限者
(
ぶげんしや
)
だけのことはあります。
銭形平次捕物控:208 青銭と鍵
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
揃
(
そろ
)
つて
浮足
(
うきあし
)
に
成
(
な
)
つて、
瑪瑙
(
めなう
)
の
八
(
や
)
ツ
橋
(
はし
)
を
渡
(
わた
)
ると、
奧
(
おく
)
の
方
(
はう
)
に
又
(
また
)
一堂
(
いちだう
)
。
其處
(
そこ
)
へ
入
(
はひ
)
ると
伽藍
(
がらん
)
の
高天井
(
たかてんじやう
)
。
素通
(
すどほ
)
りに
進
(
すゝ
)
んで、
前庭
(
ぜんてい
)
へ
拔
(
ぬ
)
けると、
再
(
ふたゝ
)
び
其處
(
そこ
)
に
別亭
(
べつてい
)
あり。
噴水
(
ふんすゐ
)
あり。
突當
(
つきあた
)
りは、
數寄
(
すき
)
を
凝
(
こら
)
して
瀧
(
たき
)
まで
懸
(
かゝ
)
る。
画の裡
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
と思つた時は、まるつ切り見當も付かぬ家の前——深い木立の中の一軒屋、それは丁度大名の下屋敷の
離屋
(
はなれ
)
と言つた、小さいが
數寄
(
すき
)
を
凝
(
こら
)
した家の庭先へ擔ぎ入れられて居たのです。
銭形平次捕物控:025 兵粮丸秘聞
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
立止つて、恐ろしく泉石の
數寄
(
すき
)
を凝らした、俗惡極まる庭を眺めてをります。
銭形平次捕物控:229 蔵の中の死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
數
部首:⽁
15画
寄
常用漢字
小5
部首:⼧
11画
“數寄”で始まる語句
數寄屋橋
數寄屋
數寄屋町
數寄屋橋内