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掴
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つかみ
ふりがな文庫
“
掴
(
つかみ
)” の例文
ピシャリと、柿丘の頬に、
生
(
な
)
まぬるいものが当ると、耳のうしろを
掠
(
かす
)
めて、
手帛
(
ハンカチ
)
らしい一
掴
(
つかみ
)
ほどのものがパッと
飜
(
ひるがえ
)
って落ちた。
振動魔
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
一
掴
(
つか
)
みの半襟地を窓明りに
翳
(
かざ
)
しては元の位置へ置き、又他の一
掴
(
つかみ
)
を取上げて同じ事を繰返して居た。と、或刹那、彼は不思議な事を見付け出した。
偽刑事
(新字新仮名)
/
川田功
(著)
平次は一と
掴
(
つかみ
)
の錢と小粒を
交
(
ま
)
ぜて馬吉の膝小僧の下に
竝
(
なら
)
べたのです。額は二分以上あつたでせうが、馬鹿に取つては、一貫の上は二貫でなければなりません。
銭形平次捕物控:090 禁制の賦
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
女は台の一方へ、この
形
(
かた
)
なしの江戸ッ児を差置いて、一方へお雪を仆した
真中
(
まんなか
)
へぬッくと立ち、
袖短
(
そでみじか
)
な着物の
真白
(
まっしろ
)
な腕を、筵の上へ長く差し
伸
(
のば
)
して、ざくりと釘を一ト
掴
(
つかみ
)
。
湯女の魂
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ぶら/\遊んで居るから
本石町
(
ほんこくちょう
)
四丁目の松田と云う貸本屋へ奉公に
遣
(
や
)
りましたが、松田が微禄いたして、伯父の処へ帰って遊んでいるから、少し烟草を売るがいゝと云うので、
掴
(
つかみ
)
煙草を風呂敷に包み
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
馬
(
うま
)
は
背
(
せな
)
、
腹
(
はら
)
の
皮
(
かは
)
を
弛
(
ゆる
)
めて
汗
(
あせ
)
もしとゞに
流
(
なが
)
れんばかり、
突張
(
つツぱ
)
つた
脚
(
あし
)
もなよ/\として
身震
(
みぶるひ
)
をしたが、
鼻面
(
はなづら
)
を
地
(
ち
)
につけて、一
掴
(
つかみ
)
の
白泡
(
しろあは
)
を
吹出
(
ふきだ
)
したと
思
(
おも
)
ふと
前足
(
まへあし
)
を
折
(
を
)
らうとする。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「あの内儀は病身で
萎
(
しな
)
びて、一と
掴
(
つかみ
)
ほどしか無い、背の高さは精々四尺六七寸かな」
銭形平次捕物控:251 槍と焔
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「黙って、見るこッた、折角お珍らしいのに
言句
(
もんく
)
をいってると古くしてしまう。」といいながら、急いで
手巾
(
ハンケチ
)
を
解
(
ほど
)
いて、縁の上に拡げたのは、一
掴
(
つかみ
)
、青い
苔
(
こけ
)
の生えた濡土である。
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
(
掴
(
つかみ
)
ひしぐが如くにして
突離
(
つきはな
)
す。初の烏、
摚
(
どう
)
と地に坐す。三羽の烏は
故
(
わざ
)
とらしく
吃驚
(
きっきょう
)
の
身振
(
みぶり
)
をなす。)地を
這
(
は
)
ふ烏は、鳴く声が違ふぢやらう。うむ、
何
(
ど
)
うぢや。地を這ふ烏は何と鳴くか。
紅玉
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
(
掴
(
つかみ
)
ひしぐがごとくにして突離す。初の烏、
摚
(
どう
)
と地に
座
(
ざ
)
す。三羽の烏はわざとらしく
吃驚
(
きっきょう
)
の
身振
(
みぶり
)
をなす。)地を
這
(
は
)
う烏は、鳴く声が違うじゃろう。うむ、どうじゃ。地を這う烏は何と鳴くか。
紅玉
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
湯宿々々に
埋伏
(
まいふく
)
して、
妖鬼
(
ようき
)
家
(
や
)
ごとを圧したが、日金颪に気候の激変、時こそ来たれと
万弩
(
まんど
)
一発、
驚破
(
すわ
)
! 鎌倉の声とともに、十方から呼吸を合はせ、七転八倒の
騒
(
さわぎ
)
に紛れて、妻子珍宝
掴
(
つかみ
)
次第。
わか紫
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
掴
漢検準1級
部首:⼿
11画
“掴”を含む語句
引掴
一掴
大掴
鷲掴
手掴
掴出
掴取
掴合
打掴
鰌掴
掻掴
掴殺
掴寄
掴込
片手掴
掴得
荒掴
諸掴
掴拳
鼻掴
...