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手入
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ていれ
ふりがな文庫
“
手入
(
ていれ
)” の例文
そしてその物置へは多少の
手入
(
ていれ
)
を加えて、つまり肺結核の大学生を置いてやることにしたという。或る日この大学生は
縊死
(
いし
)
を
遂
(
と
)
げた。
白い光と上野の鐘
(新字新仮名)
/
沼田一雅
(著)
それは
現世
(
げんせ
)
ですることで、こちらの
世界
(
せかい
)
では、そなたも
知
(
し
)
る
通
(
とお
)
り、
衣服
(
きもの
)
の
着
(
き
)
がえにも、
頭髪
(
おぐし
)
の
手入
(
ていれ
)
にも、
少
(
すこ
)
しも
人手
(
ひとで
)
は
要
(
い
)
らぬではないか。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
それは少々
著古
(
きふる
)
されてはいたけれど、さっぱりと
手入
(
ていれ
)
がしてあって、肱などもきちんとしており、
補布
(
つぎ
)
などはどこにもあたっていなかった。
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
ピストルの
手入
(
ていれ
)
をしてみたくなったり……大風の音を
聞
(
きい
)
ているうちに、短刀を
懐
(
ふところ
)
にして歩いてみたくなったり……よく切れる
剃刀
(
かみそり
)
を見ると
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
かつ今より後毎年一度甲冑
改
(
あらため
)
を行い、
手入
(
ていれ
)
を怠らしめざるようにせられたいというのである。順承はこれを可とした。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
母さまのお許しと
後見
(
こうけん
)
なしには其處までさへも來られない、憐れな
弱蟲
(
よわむし
)
さん! 自分の綺麗な顏だの、白い手だの、小さな足だのゝ
手入
(
ていれ
)
に魂を奪はれてゐる人たち
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
この邸は昔アンブルメディの僧侶が住んでいた所であって、
仏蘭西
(
フランス
)
大革命の戦争の時ひどく破壊されたのを、ジェーブル伯爵が買って
手入
(
ていれ
)
をしてから二十年も経っている。
奇巌城:アルセーヌ・ルパン
(新字新仮名)
/
モーリス・ルブラン
(著)
大久保
相模守
(
さがみのかみ
)
は板倉
伊賀守
(
いがのかみ
)
と
床几
(
しょうぎ
)
を並べて、
切支丹
(
きりしたん
)
の宗徒の
手入
(
ていれ
)
を検視していた。
切支丹転び
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
その中の一ツは出入りの
安吉
(
やすきち
)
という植木屋が毎年々々
手入
(
ていれ
)
の松の
枯葉
(
かれは
)
、杉の
折枝
(
おれえだ
)
、桜の落葉、あらゆる庭の
塵埃
(
ちりあくた
)
を投げ込み、私が生れぬ前から五六年もかかって
漸
(
ようや
)
くに埋め得たと
云
(
い
)
う事で。
狐
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
あとが女と子供ばかりで困るもんだから、何かにつけて、
叔父
(
おじ
)
さん叔父さんて重宝がられましてね。それに近頃は
宅
(
うち
)
に
手入
(
ていれ
)
をするんで監督の必要が出来たものだから、殆ど毎日のように
此所
(
ここ
)
の前を
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
お葉の眼には涙が見えたが、
衝
(
つ
)
と
起
(
た
)
って再び座敷へ
復
(
かえ
)
った。
床
(
とこ
)
の
花瓶
(
はないけ
)
には
彼
(
か
)
の椿が生けてあって、
手入
(
ていれ
)
の
好
(
い
)
い
所為
(
せい
)
でもあろう、紅い花は已に二輪ほど大きく
綻
(
ほころ
)
びていた。
彼女
(
かれ
)
は
其
(
その
)
枝を持って出た。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
その
手入
(
ていれ
)
を加えた物置というのは、今の学生二人のいる表二階の
一室
(
ひとま
)
で、人間の身の
丈
(
た
)
けぐらいに白い光りの見ゆるのが、その大学生が
縊死
(
いし
)
を
遂
(
と
)
げた位置と寸分違わない。
白い光と上野の鐘
(新字新仮名)
/
沼田一雅
(著)
その目的で僕は
建物
(
たてもの
)
を一つ借りておきました。それには先生の家として二間ある小屋が附屬してゐます。俸給は年三十磅です。極く質素ですが、家は十分にもう
手入
(
ていれ
)
が出來てゐます。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
やっと葬送を
済
(
すま
)
したのがつい二ヶ月程前であるが、
折角
(
せっかく
)
手入
(
ていれ
)
を加えてただ空けておくのも何だから、お借し申したような次第であるが、さては左様でございますかという。
白い光と上野の鐘
(新字新仮名)
/
沼田一雅
(著)
手
常用漢字
小1
部首:⼿
4画
入
常用漢字
小1
部首:⼊
2画
“手”で始まる語句
手
手拭
手前
手巾
手繰
手許
手向
手綱
手際
手燭