“安吉”の読み方と例文
読み方割合
やすきち100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
表からやみくもに跳込んできた安吉やすきち、お天気安という綽名あだなのある若い者だ、——ちょうどいま上りっぱなで、愛用の鳶口とびくちを磨いていたは組の火消し頭佐兵衛さへえ
初午試合討ち (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
その中の一ツは出入りの安吉やすきちという植木屋が毎年々々手入ていれの松の枯葉かれは、杉の折枝おれえだ、桜の落葉、あらゆる庭の塵埃ちりあくたを投げ込み、私が生れぬ前から五六年もかかってようやくに埋め得たとう事で。
(新字新仮名) / 永井荷風(著)