まい)” の例文
旧字:
まだ、朝早あさまだき、天守てんしゆうへからをかけてかたちくもむらがつて、処々ところ/″\物凄ものすさまじくうづまいて、あられほとばしつてさうなのは、かぜうごかすのではない。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
我邦わがくに軍人がたの御気象には欧洲各国でも舌をまいておるそうで、これは我がある将官の方に箱根でお目通りをいたしたとき直接じき/\に伺ったところでございます。
さて雪中は廊下らうかに(江戸にいふたな下)雪垂ゆきだれを(かやにてあみたるすだれをいふ)くだし、(雪吹ふゞきをふせぐため也)まども又これを用ふ。雪ふらざる時はまいあかりをとる。
そこでバターが一面に塗れましたら両方の端からグルグルと二寸位の幅にまいて行って真中まんなかでピタリと合せてたたみます。ちょうど帯を双方から畳んで行く心持でなさると間違まちがいがありません。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
この金は私が一人で持て居るよりか、家内が一人でもって居るよりか、れは銘々めいめいに分けて持つがかろうと云うので、その金を四つか五つに分けて、頭割あたまわりにして銘々ソレを腰にまいて行こうと
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
まい内懐うちぶところに入れ、弥助に向ひて「いゝ男だなあ」とてれかくしをいふ。
長雨ながあめのあとで、水勢すゐせいどう/\として、うづまいながれ、蛇籠じやかごうごく、とある。備中びつちううまてゝ
怪力 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
と懐中からすうと取出しまするは剃刀かみそり二挺で、これを合して手拭でまいて手に持って