土浦つちうら)” の例文
この湖の周囲しゅういには、土浦つちうら石岡いしおか潮来いたこ江戸崎えどざきなどという町々のほかに、たくさんの百姓村ひゃくしょうむらが、一里おき二里おきにならんでいます。
あたまでっかち (新字新仮名) / 下村千秋(著)
枕山は鬼怒川きぬがわを渡り土浦つちうらの城下を過ぎて霞浦かすみがうらに出で雨をいて筑波に向った。「筑波山歌」七言古詩一篇が『枕山詩鈔』に載っている。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
夜中よなか彼等かれらつた。勘次かんじ自分じぶんいそぐし使つかひつかれたあしあるかせることも出來できないのでかすみうら汽船きせん土浦つちうらまちた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
武芸の道が何よりもおすきでなア、先年此の常陸ひたち土浦つちうらの城内へお抱えに成りました者が有りまして、これは元修行者しゅぎょうじゃだとか申す事だが、余程よっぽど力量の勝れた者で
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
若党の一人ひとりは岩崎駒五郎こまごろうという弘前のもので、今一人は中条勝次郎ちゅうじょうかつじろうという常陸国ひたちのくに土浦つちうらのものである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
九年まえに行ったときは東京で式を済ませて式服のまま自動車を牛久うしく土浦つちうら石岡いしおか柿岡かきおかと、秋晴の野を丘を走らせたから板敷山は越えない。かっきり暮れてから着いた。
加波山 (新字新仮名) / 服部之総(著)
おとっつあんはそこで、そのうちの自転車をり、それにのって、もうチェーンがきれるほどペタルをふんで土浦つちうらへ走っていきました。
あたまでっかち (新字新仮名) / 下村千秋(著)
たゞぢやあるいてもよかつたが、みなみことまたあるかせちやまねえから同志どうし土浦つちうらまで汽船じようきけたんだが、みなみ草臥くたびれたもんだからさきたんだがな
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
よる汽船きせんけたがどうしたのか途中とちう故障こしやう出來できたので土浦つちうらいたのは豫定よてい時間じかんよりははろかおくれてた。土浦つちうらまち勘次かんじいわし一包ひとつゝつて手拭てねぐひくゝつてぶらさげた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「ひょっとしたら、おっかさんに会いたい一心いっしんで、土浦つちうらまでいったかもしれないぞ。」
あたまでっかち (新字新仮名) / 下村千秋(著)