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取極
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とりき
ふりがな文庫
“
取極
(
とりき
)” の例文
「縁談は二三あるにはあったのですけれど、どれも本人が気に染まないとか申しまして、まだ
取極
(
とりき
)
めてはおりませんし、外にも別に……」
一寸法師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
その眺望に引きつけられて、幾度も来て見るごとにいよいよ気に入ったので、近い
平坦
(
へいたん
)
な太田の原から、兄を連れて来て
取極
(
とりき
)
めたのでした。
鴎外の思い出
(新字新仮名)
/
小金井喜美子
(著)
重い荷物は
尽
(
ことごと
)
く駄馬に着けて、近道を
黒羽
(
くろばね
)
町まで送り届けて貰う事とし、黒羽町の宿屋は△△屋というのが一等だと聴いたのでそこと
取極
(
とりき
)
め
本州横断 癇癪徒歩旅行
(新字新仮名)
/
押川春浪
(著)
五
(
いつ
)
つださうで。……
其
(
それ
)
を
持參
(
ぢさん
)
で、
取極
(
とりき
)
めた。たつたのは、
日曜
(
にちえう
)
に
當
(
あた
)
つたと
思
(
おも
)
ふ。
念
(
ねん
)
のため、
新聞
(
しんぶん
)
の
欄外
(
らんぐわい
)
を
横
(
よこ
)
に
覗
(
のぞ
)
くと、その
終列車
(
しうれつしや
)
は
糸崎行
(
いとざきゆき
)
としてある。
雨ふり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
その
取極
(
とりき
)
め方はシナの
欽差
(
きんさ
)
駐蔵大臣と、それから法王が
逝
(
かく
)
れて後政治を
司
(
つかさど
)
って居るところの代理の法王とが立ち会い、総理大臣および大蔵、陸軍、宮内
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
▼ もっと見る
一人一人、自分の隠した処を知っていても、他の者の処は知らぬので、左様に
取極
(
とりき
)
めたのは石見守の
智慧
(
ちえ
)
じゃ。
怪異黒姫おろし
(新字新仮名)
/
江見水蔭
(著)
これから相助は龜藏と時藏の所へ
往
(
ゆ
)
き此の事を話すと、面白半分にやッつけろと、
手筈
(
てはず
)
の相談を
取極
(
とりき
)
めました。
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
おとらは
途々
(
みちみち
)
お島に話しかけたが、
左
(
と
)
に
右
(
かく
)
作の事はこれきり一切口にしないという約束が
取極
(
とりき
)
められた。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
宜
(
よ
)
いと
覺
(
おぼ
)
しめさばお
取極
(
とりき
)
め
下
(
くだ
)
さりませ、
此家
(
こゝ
)
は
貴郎
(
あなた
)
のお
家
(
うち
)
で
御座
(
ござ
)
りまする
物
(
もの
)
、
何
(
なん
)
となり
思
(
おぼ
)
しめしのまゝにと
安
(
やす
)
らかには
言
(
い
)
ひながら、
萬一
(
もし
)
その
子
(
こ
)
にて
有
(
あ
)
りたらばと
無情
(
つれなき
)
おもひ
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
御国法と申す儀も御一国御一己のお
取極
(
とりき
)
めまでにて当時にては万国ともに通商致さざる国とてはこれなきことに候えば万国の例に御随順、通商御始めに相成り候かた貴国の御ために相成るべく候。
将来の日本:04 将来の日本
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
当人同士の見合もさせずに親が
好
(
よ
)
いと思うと直ぐ
取極
(
とりき
)
めて貰って来るという風習だからな。もしやお登和さんの事を御承諾がなかったらどうしよう。そうしたら僕も
殆
(
ほとん
)
どこの世に生存する張合がない。
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
本来は
築地
(
つきじ
)
辺一番便利と存じ最初より
註文
(
ちゅうもん
)
致置候処いまだに
頃合
(
ころあい
)
の家見当り申さぬ由あまり
長延
(
ながびき
)
候ては折角の興も覚めがちになる
恐
(
おそれ
)
も有之候
間
(
あいだ
)
御意見拝聴の上右
浅草
(
あさくさ
)
か赤坂かの
中
(
うち
)
いづれにか
取極
(
とりき
)
めたき考へに御座候。
雨瀟瀟
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
まだ卒業前ですから、お
取極
(
とりき
)
めは、いずれ学校が済んでからッて事で、のびのびになっていたんだそうですがね。
陽炎座
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
孝「そう仰しゃるなら仕方がありませんから
取極
(
とりき
)
めだけして置いて、身体は十年が
間
(
あいだ
)
参りますまい」
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
現在は、その地方の百姓の老夫婦が留守番をしているのですが、その人達も僕はよく知っていますから、売買のことはいずれゆっくり
取極
(
とりき
)
めるとして、今日からでもそこへ落ちつくことが出来ます。
悪魔の紋章
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
娘には、惚れてる奴が居ますから、その料簡次第で御話を
取極
(
とりき
)
める、と云うに、不思議はありますまい。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
取
常用漢字
小3
部首:⼜
8画
極
常用漢字
小4
部首:⽊
12画
“取”で始まる語句
取
取出
取縋
取柄
取除
取次
取敢
取交
取做
取付