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取囲
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とりかこ
ふりがな文庫
“
取囲
(
とりかこ
)” の例文
旧字:
取圍
彼山々こそ北海道中心の大無人境を
墻壁
(
しょうへき
)
の如く
取囲
(
とりかこ
)
む山々である。関翁の心は彼の山々の中にあるのだ。余は窓に
凭
(
よ
)
って久しく其方を眺めた。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
なよたけ、
老爺
(
ろうや
)
の背後を通って、左手の小路へ出る。わらべ達は嬉しそうになよたけのまわりを
取囲
(
とりかこ
)
む。
なよたけ
(新字新仮名)
/
加藤道夫
(著)
其れを
取囲
(
とりかこ
)
んだ一町四方もある広い敷地は、桑畑や大根畑に成つて居て、
出入
(
でいり
)
の百姓が
折々
(
をり/\
)
植附
(
うゑつけ
)
や
草取
(
くさとり
)
に来るが、
寺
(
てら
)
の入口の、昔は
大門
(
だいもん
)
があつたと云ふ、
礎
(
いしずゑ
)
の残つて居る
辺
(
あたり
)
から
蓬生
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
大なる
高塀
(
たかべい
)
で厳重に
取囲
(
とりかこ
)
まれてあるから、敵が攻めて来ても
籠城
(
ろうじょう
)
して居るにはごく都合がよく出来て居るに拘わらず、そのうちに水の出る所のないというのは実に
奇態
(
きたい
)
な訳です。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
彼を
取囲
(
とりかこ
)
む立木の一本一本が、彼をジイッと見守っているように思われて来る。
木魂
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
▼ もっと見る
他目
(
はため
)
からは、どう
見
(
み
)
ても
医者
(
いしゃ
)
の
見舞
(
みまい
)
としか
想
(
おも
)
われなかった
駕籠
(
かご
)
の
周囲
(
まわり
)
は、いつの
間
(
ま
)
にやら五
人
(
にん
)
十
人
(
にん
)
の
男女
(
だんじょ
)
で、百
万遍
(
まんべん
)
のように
取囲
(
とりかこ
)
んで、
追
(
お
)
えば
追
(
お
)
う
程
(
ほど
)
、その
数
(
かず
)
は
増
(
ま
)
して
来
(
く
)
るばかりであった。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
敦賀
(
つるが
)
で
悚毛
(
おぞけ
)
の
立
(
た
)
つほど
煩
(
わづら
)
はしいのは
宿引
(
やどひき
)
の
悪弊
(
あくへい
)
で、
其日
(
そのひ
)
も
期
(
き
)
したる
如
(
ごと
)
く、
汽車
(
きしや
)
を
下
(
お
)
りると
停車場
(
ステーシヨン
)
の
出口
(
でぐち
)
から
町端
(
まちはな
)
へかけて
招
(
まね
)
きの
提灯
(
ちやうちん
)
、
印傘
(
しるしかさ
)
の
堤
(
つゝみ
)
を
築
(
きづ
)
き、
潜抜
(
くゞりぬ
)
ける
隙
(
すき
)
もあらなく
旅人
(
たびびと
)
を
取囲
(
とりかこ
)
んで
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
他の多くはそれら
峻峰
(
しゅんぽう
)
を
取囲
(
とりかこ
)
んだ高低様々の山々である。
俳句への道
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
八方から
押
(
お
)
っ
取囲
(
とりかこ
)
んで、
膾
(
なます
)
になれと斬ってかかるのを
十字架観音
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
取
常用漢字
小3
部首:⼜
8画
囲
常用漢字
小5
部首:⼞
7画
“取”で始まる語句
取
取出
取縋
取柄
取除
取次
取敢
取交
取做
取付