“悪弊”の読み方と例文
読み方割合
あくへい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
織田殿の年来の悪弊あくへいを討ったに過ぎず、わけても朝廷を仰ぎ奉るの念にはもとより変るところあるべき理はないととなえておるではないか。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
敦賀つるが悚毛おぞけつほどわづらはしいのは宿引やどひき悪弊あくへいで、其日そのひしたるごとく、汽車きしやりると停車場ステーシヨン出口でぐちから町端まちはなへかけてまねきの提灯ちやうちん印傘しるしかさつゝみきづき、潜抜くゞりぬけるすきもあらなく旅人たびびと取囲とりかこんで
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「今までは、庶民の訴訟や争いも、他人事ひとごととして、よい加減に扱って来たが、わが身の上に降りかかって、初めて吏道の悪弊あくへいを知った。これも天罰だろう」
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)