悪弊あくへい)” の例文
織田殿の年来の悪弊あくへいを討ったに過ぎず、わけても朝廷を仰ぎ奉るの念にはもとより変るところあるべき理はないととなえておるではないか。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
敦賀つるが悚毛おぞけつほどわづらはしいのは宿引やどひき悪弊あくへいで、其日そのひしたるごとく、汽車きしやりると停車場ステーシヨン出口でぐちから町端まちはなへかけてまねきの提灯ちやうちん印傘しるしかさつゝみきづき、潜抜くゞりぬけるすきもあらなく旅人たびびと取囲とりかこんで
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「今までは、庶民の訴訟や争いも、他人事ひとごととして、よい加減に扱って来たが、わが身の上に降りかかって、初めて吏道の悪弊あくへいを知った。これも天罰だろう」
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
敦賀で悚毛おぞけの立つほどわずらわしいのは宿引やどひき悪弊あくへいで、その日も期したるごとく、汽車をおりると停車場ステイションの出口から町端まちはなへかけて招きの提灯ちょうちん印傘しるしがさつつみを築き、潜抜くぐりぬけるすきもあらなく旅人を取囲んで
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
がんとして、摂津以西の海陸をようしているあいだは、たとえ信長卿が中原ちゅうげん、京都に旗幟きしを立てて、足利公方あしかがくぼう以下、旧幕府の人間と悪弊あくへいとを地からくように追払っても
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)