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南京虫
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なんきんむし
ふりがな文庫
“
南京虫
(
なんきんむし
)” の例文
旧字:
南京蟲
今ごろは、あいつも袋
叩
(
だた
)
きにされてるはずだから、お前たちをやっつけるぐれえ
南京虫
(
なんきんむし
)
を
潰
(
つぶ
)
すようなもんさ、へっへっへ……
秘境の日輪旗
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
漬
(
つ
)
けた
玉菜
(
たまな
)
や、ランプの
燻
(
いぶり
)
や、
南京虫
(
なんきんむし
)
や、アンモニヤの
臭
(
におい
)
が
混
(
こん
)
じて、
入
(
はい
)
った
初
(
はじ
)
めの一
分時
(
ぷんじ
)
は、
動物園
(
どうぶつえん
)
にでも
行
(
い
)
ったかのような
感覚
(
かんかく
)
を
惹起
(
ひきおこ
)
すので。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
彼は直ちに、水夫
二人
(
ふたり
)
にかつがれて、最も震動と、
轟音
(
ごうおん
)
のはなはだしい船首の、彼の
南京虫
(
なんきんむし
)
だらけの巣へ連れ込まれた。
海に生くる人々
(新字新仮名)
/
葉山嘉樹
(著)
曽根は警察の留置所でくわれた
南京虫
(
なんきんむし
)
のあとが、赤くはれ上り気持が悪くてしようがないので、社へ出る前にちょっと医者へ行って薬をつけてもらった。
六月
(新字新仮名)
/
相馬泰三
(著)
私がこの店に入ったのは夏であったが、
南京虫
(
なんきんむし
)
が
跳梁
(
ちょうりょう
)
していて安眠できなかった。皆んな店の間や物干場に寝たりしていた。私は入店に際しパンツと地下足袋を買った。
安い頭
(新字新仮名)
/
小山清
(著)
▼ もっと見る
彼女は失踪した夫のことだの、売り払ってしまったダブル・ベッドのことだの、
南京虫
(
なんきんむし
)
のことだのを考えつづけた。すると誰かためらい勝ちに社宅の玄関のベルを押した。
馬の脚
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「昨今急に出ましたね。私のところはバラックだから
南京虫
(
なんきんむし
)
もいるようです」
朝起の人達
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
うたた
脾肉
(
ひにく
)
の
歎
(
たん
)
に耐えないのであったが、これも身から出た
錆
(
さび
)
と思えば、
落魄
(
らくはく
)
の身の誰を怨まん者もなく、
南京虫
(
なんきんむし
)
と
虱
(
しらみ
)
に悩まされ、濁酒と唐辛子を
舐
(
な
)
めずりながら、
温突
(
おんどる
)
から温突へと放浪した。
勧善懲悪
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
「しかし汚ないですよ、
南京虫
(
なんきんむし
)
がいますよ、あなた、
辛抱
(
しんぼう
)
ができますか」
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
水夫がその
南京虫
(
なんきんむし
)
の待ちくたびれている巣へもぐり込んだのは、午前一時前十五分であった。そこには眠りが眠った。
海に生くる人々
(新字新仮名)
/
葉山嘉樹
(著)
まだ
眠
(
ねむ
)
らないで
南京虫
(
なんきんむし
)
と
戦
(
たたか
)
っている
者
(
もの
)
もあろう、
或
(
あるい
)
は
強
(
つよ
)
く
繃帯
(
ほうたい
)
を
締
(
し
)
められて
悩
(
なや
)
んで
呻
(
うな
)
っている
者
(
もの
)
もあろう、また
或
(
あ
)
る
患者等
(
かんじゃら
)
は
看護婦
(
かんごふ
)
を
相手
(
あいて
)
に
骨牌遊
(
かるたあそび
)
をしている
者
(
もの
)
もあろう
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
ただまるまる
肥
(
ふと
)
った
頬
(
ほお
)
にいつも
微笑
(
びしょう
)
を浮かべている。
奉天
(
ほうてん
)
から
北京
(
ペキン
)
へ来る途中、寝台車の
南京虫
(
なんきんむし
)
に
螫
(
さ
)
された時のほかはいつも微笑を浮かべている。しかももう今は南京虫に二度と
螫
(
さ
)
される心配はない。
馬の脚
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
患者等
(
かんじゃら
)
は
油虫
(
あぶらむし
)
、
南京虫
(
なんきんむし
)
、
鼠
(
ねずみ
)
の
族
(
やから
)
に
責
(
せ
)
め
立
(
た
)
てられて、
住
(
す
)
んでいることも
出来
(
でき
)
ぬと
苦情
(
くじょう
)
を
云
(
い
)
う。
器械
(
きかい
)
や、
道具
(
どうぐ
)
などは
何
(
なに
)
もなく
外科用
(
げかよう
)
の
刄物
(
はもの
)
が二つあるだけで
体温器
(
たいおんき
)
すら
無
(
な
)
いのである。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「恐ろしい資本家もあったものだ! ハッハッハハハハハ、
蚤
(
のみ
)
と
南京虫
(
なんきんむし
)
のだろう!」
海に生くる人々
(新字新仮名)
/
葉山嘉樹
(著)
“南京虫”の意味
《名詞》
トコジラミ科の昆虫の総称。
トコジラミの別称。
(出典:Wiktionary)
“南京虫(トコジラミ)”の解説
トコジラミ(床虱、学名:Cimex lectularius)とは、半翅目トコジラミ科に属する吸血性の昆虫の1種。広義にはトコジラミ科そのものを指す。南京虫(なんきんむし)や床虫(とこむし)という別名でも知られる。
(出典:Wikipedia)
南
常用漢字
小2
部首:⼗
9画
京
常用漢字
小2
部首:⼇
8画
虫
常用漢字
小1
部首:⾍
6画
“南京虫”で始まる語句
南京虫退治