“なんきんむし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
南京虫90.0%
南京蟲10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼は直ちに、水夫二人ふたりにかつがれて、最も震動と、轟音ごうおんのはなはだしい船首の、彼の南京虫なんきんむしだらけの巣へ連れ込まれた。
海に生くる人々 (新字新仮名) / 葉山嘉樹(著)
曽根は警察の留置所でくわれた南京虫なんきんむしのあとが、赤くはれ上り気持が悪くてしようがないので、社へ出る前にちょっと医者へ行って薬をつけてもらった。
六月 (新字新仮名) / 相馬泰三(著)
けた玉菜たまなや、ランプのいぶりや、南京蟲なんきんむしや、アンモニヤのにほひこんじて、はひつたはじめの一分時ぷんじは、動物園どうぶつゑんにでもつたかのやうな感覺かんかく惹起ひきおこすので。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
ねむらないで南京蟲なんきんむしたゝかつてゐるものらう、あるひつよ繃帶はうたいめられてなやんでうなつてゐるものらう、また患者等くわんじやら看護婦かんごふ相手あいて骨牌遊かるたあそびてゐるものらう
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
病院びやうゐん小使こづかひ看護婦かんごふ子供等抔こどもらなどみな患者くわんじや病室びやうしつに一しよ起臥きぐわして、外科室げくわしつには丹毒たんどくえたことはい。患者等くわんじやら油蟲あぶらむし南京蟲なんきんむしねずみやからてられて、んでゐることも出來できぬと苦情くじやうふ。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)