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せいぞろ
ふりがな文庫
“
勢揃
(
せいぞろ
)” の例文
『
明日
(
あす
)
は
大楠山
(
おおくすやま
)
の
巻狩
(
まきが
)
りじゃ』などと
布達
(
おふれ
)
が
出
(
で
)
ると、
乗馬
(
じょうば
)
の
手入
(
てい
)
れ、
兵糧
(
へいろう
)
の
準備
(
したく
)
、
狩子
(
かりこ
)
の
勢揃
(
せいぞろ
)
い、まるで
戦争
(
いくさ
)
のような
大騒
(
おおさわ
)
ぎでございました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
皆
(
みんな
)
はその家の前で
勢揃
(
せいぞろ
)
いをすると、もと来た道を帰りました。二郎次も、逃げようとすれば
直
(
すぐ
)
にも殺されそうなので、恐る恐る
後
(
あと
)
から附いて帰りました。
三人兄弟
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
紀伊家の一行が
勢揃
(
せいぞろ
)
いを始め、吹きだした弱い東南の風に、霧が薄れてゆくなかを、やがて出発するのが見えた。
風流太平記
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
八十人あまりのおもに薩摩の
士
(
さむらい
)
が二階と階下とに別れて
勢揃
(
せいぞろ
)
いしているところへ
駈
(
か
)
けつけてきたのは同じ薩摩
訛
(
なま
)
りの八人で、
鎮撫
(
ちんぶ
)
に来たらしかったが、きかず
蛍
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
勢揃
(
せいぞろ
)
いがすむと、ねずみ
仲間
(
なかま
)
は、
親
(
おや
)
ねずみ、子ねずみ、じじいねずみにばばあねずみ、おじさんねずみにおばさんねずみ、お
婿
(
むこ
)
さんねずみにお
嫁
(
よめ
)
さんねずみ、
孫
(
まご
)
、ひこ
猫の草紙
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
▼ もっと見る
まず会主のお宅の玄関に於いて客たちが
勢揃
(
せいぞろ
)
いして席順などを定めるのであるが、つねに静粛を旨とし、大声で雑談をはじめたり、または傍若無人の馬鹿笑いなどするのは
不審庵
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
そんな
没分暁
(
わからずや
)
の非義非道な役人は夜討ちをかけてやっつけてしまえと、
勢揃
(
せいぞろ
)
いまでしてみましたが、年寄たちがまあまあと留めるものですから我慢をしていました、そうすると
大菩薩峠:10 市中騒動の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
切り裂かれた
疵口
(
きずぐち
)
からは怨めしそうに
臓腑
(
ぞうふ
)
が
這
(
は
)
い出して、その上には敵の余類か、
金
(
こがね
)
づくり、
薄金
(
うすがね
)
の
鎧
(
よろい
)
をつけた
蝿
(
はえ
)
将軍が陣取ッている。はや乾いた眼の玉の池の中には
蛆
(
うじ
)
大将が
勢揃
(
せいぞろ
)
え。
武蔵野
(新字新仮名)
/
山田美妙
(著)
背中にある大きな
風呂敷
(
ふろしき
)
、日をうけて光る笠、あだかも
燕
(
つばめ
)
が同じような
勢揃
(
せいぞろ
)
いで、互に群を成して時季を違えず遠いところからやって来るように、彼等もはるばるこの山の上まで旅して来る。
千曲川のスケッチ
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
田植時
(
たうえどき
)
も近いので、
何
(
ど
)
の田も
生温
(
なまぬる
)
い水満々と
湛
(
たた
)
え、
短冊形
(
たんざくがた
)
の苗代は緑の
嫩葉
(
わかば
)
の
勢揃
(
せいぞろ
)
い美しく、一寸其上にころげて見たい様だ。
泥
(
どろ
)
の
楽人
(
がくじん
)
蛙の歌が両耳に
溢
(
あふ
)
れる。甲州街道を北へ
突切
(
つっき
)
って行く。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
「んで、皆
勢揃
(
せいぞろ
)
えしたところで、畜生等にねじ込もうッて云うんだ」
蟹工船
(新字新仮名)
/
小林多喜二
(著)
長い奴が
勢揃
(
せいぞろ
)
いをして一尺ばかり空中に釣るし上げられる。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
勢揃
(
せいぞろ
)
ひ
赤い旗
(旧字旧仮名)
/
槙本楠郎
(著)
勢
常用漢字
小5
部首:⼒
13画
揃
漢検準1級
部首:⼿
12画
“勢”で始まる語句
勢
勢力
勢子
勢州
勢多
勢込
勢至
勢源
勢田
勢至菩薩