“勢田”の読み方と例文
読み方割合
せた100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こんどの上洛では、特に道をかえて勢田せたへかかった。それは夏の初めに、彼が設計して着手させておいた勢田の長橋ながはしの工事が落成したとあるので
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
近江の湖水では矢走やばせの渡しがあるが、これを渡ることは禁ぜられていた。それは比叡颪ひえいおろしの危険を慮かってのことであった。私どもも勢田せたの長橋を渡って大津へ入込んだ。
鳴雪自叙伝 (新字新仮名) / 内藤鳴雪(著)
勢田せたでは風邪でも引込んでるらしい血走つた眼をした夕陽を見た。矢走やばせでは破けた帆かけ船を見た。三井寺ゐでらでは汽車の都合があるからといつて、態々わざ/\頼んで十五分程早目に時の鐘をいて貰つた。