“薄金”の読み方と例文
読み方割合
うすがね100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
薄金うすがねで作った吊鐘形つりがねがたの——それに把手とってが付いているので——戦場にでも雨の夜行にでも持ち歩けるがんどうとよぶ燈具だった。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
黄金きんまた銀の薄金うすがねを覆輪に取って、しっくりと張るのだが、朱肉入、おごった印章入、宝玉の手奩にも、また巻煙草入まきたばこいれにも、使う人の勝手で異議はない。
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
切り裂かれた疵口きずぐちからは怨めしそうに臓腑ぞうふい出して、その上には敵の余類か、こがねづくり、薄金うすがねよろいをつけたはえ将軍が陣取ッている。はや乾いた眼の玉の池の中にはうじ大将が勢揃せいぞろえ。
武蔵野 (新字新仮名) / 山田美妙(著)