“前齒”の読み方と例文
新字:前歯
読み方割合
まへば100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
太綱ふとづな一端いつたん前齒まへばくはへてする/\と竿さをのぼりてたゞち龍頭りうづいたる。蒼空あをぞらひとてんあり、飄々へう/\としてかぜかる。これとするにらず。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
白紙しらがみ手頼たよみづ手頼たより、紙捻こより手頼たよりにい……」と巫女くちよせばあさんのこゑ前齒まへばすこけてため句切くきりやゝ不明ふめいであるがそれでも澁滯じふたいすることなくずん/\とうてつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
三四日前さんよつかぜんかれ御米およね差向さしむかひで、夕飯ゆふはんぜんいて、はなしながらはしつてゐるさいに、うした拍子ひやうしか、前齒まへばぎやくにぎりゝとんでから、それがきふいたした。ゆびうごかすと、がぐら/\する。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)