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じどう
赤子や
兒童の
死體は、
大きい
土器の
壺に
入れて
特別に
葬つてある
場合が
多いのです。
石燈籠は
餘り
強大ならざる
地震の
場合にも
倒れ
易く、さうして
近くにゐたものを
壓死せしめがちである。
特に
兒童が
顛倒した
石燈籠のために
生命を
失つた
例は
頗る
多い。
七
里の
途はたゞ
山ばかり、
坂あり、
谷あり、
溪流あり、
淵あり、
瀧あり、
村落あり、
兒童あり、
林あり、
森あり、
寄宿舍の
門を
朝早く
出て
日の
暮に
家に
着くまでの
間、
自分は
此等の
形、
色、
光
そこで
偶地震でも
起ると
兒童は
逃げ
惑ひ、そこらにある
立木或は
石燈籠にしがみつく。これは
恐らくかういふ
場合、
保護者の
膝にしがみつく
習慣から
斯く
導かれるものであらう。