“ろうや”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
牢屋52.9%
老爺30.1%
牢舎8.1%
瑯琊2.9%
朧夜2.2%
牢獄0.7%
牢舍0.7%
獄舎0.7%
琅邪0.7%
籠屋0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
夕御飯ゆうごはんがすむと、お気に入りの松さんの車で、ソロソロと、牢屋ろうやの原の弘法大師こうぼうさまへ祖母は参詣にゆく。ある時は毎晩のように出かける。
わずかばかりのせた畑もこの老爺ろうやが作るらしかった。破れた屋根の下で、牧夫は私達の為に湯を沸かしたり、茶を入れたりしてくれた。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「あの時は相手が、龍介に復讐をするためにやったのだからな。ところでヤンセンはあれから牢舎ろうやへ入れられたが、あの時いた混血児の少年はその後どうしたか分らないかね」
骸骨島の大冒険 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
郷里は、瑯琊ろうやの南陽(山東省・泰山の南方)であります。亡父は諸葛珪しょかつけいと申して、泰山の郡丞ぐんじょうを勤めていましたが、私が洛陽らくようの大学に留学中亡くなりました。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
刃紋はもん朧夜ろうやの雲に似るみだれ、ほしの青さを吸って散らすかとばかりかがやかしい、鵜首作うくびづくりの鋩子きっさきに特徴のある太刀のすがたは——まず相州系そうしゅうけい新藤しんとう国光くにみつとみてまちがいはない。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
果して屈静源は有司ゆうしに属して追理ついりしようとしたから、王廷珸は大しくじりで、一目散に姿をかくしてしまって、人をたのんでわびを入れ、別に偽物などを贈って、やっと牢獄ろうやへ打込まれるのをまぬかれた。
骨董 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
八沢の牢舍ろうやを出たもの、証人として福島の城下に滞在したもの、いずれも思い思いに帰村を急ぎつつあった。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
獄舎ろうやつながれるなどうことは良心りょうしんにさえやましいところいならばすこしも恐怖おそるるにらぬこと、こんなことをおそれるのは精神病せいしんびょう相違そういなきこと、と、かれみずかおもうてここにいたらぬのでもいが
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
琅邪ろうや代酔編』二に拠れば、董勛の元日を鶏、二日を猪などとなす説は、漢の東方朔とうぼうさくの『占年書』に基づいたので、その日晴れればその物育ち、くもればわざわいありとした。
ここ籠屋ろうやの奉行をば石出帯刀と申す。しきりに猛火もえきたり、すでに籠屋に近付しかば、帯刀すなはち科人とがにんどもに申さるるは、なんぢら今はやき殺されん事うたがひなし。まことにふびんの事なり。
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)